経営者・ビジネスパーソン専門
コンセプトデザイナー/
心理コンサルタントの常光です。

自分らしく幸せなライフスタイルや
キャリアを作るうえで
一番大事な自己肯定感について
シリーズでお伝えしています。

こちらのコラムは
シリーズの2回目となります。

1回目のコラムを
まだご覧になっていない方は
こちらからお読みいただけます。

今日のコラムでは、
自己肯定感と混同しやすい
自己効力感について
違いやそれぞれの高め方、
関係性などを解説していきます。

動画でご覧になりたい方はこちらから

自己肯定感と自己効力感

自己肯定感は
「自分で自分を肯定する感覚」
です。

自己肯定感が高い状態では
何かができたかどうか、
できるかどうかという
能力や成果に関わらず、

「ありのままの今の自分に
存在価値があるんだ」

「ありのままの自分は自分でいいんだ」と
感じられています。

自己肯定感と混同されやすいものに
「自己効力感」があります。

自己効力感は
「自分にはできる/できそうだ
という感覚」
のことです。

例えば、これまでやってこられた
お仕事について、
この分野のことならある程度分かる、と
自信を持っていられる状態は
自己効力感が高い状態です。

すぐに全部は分からなかったり、
出来ない部分があったとしても
「調べたらわかるだろう」とか
「あの人に聞いたら何か分かりそう」とか

これからの可能性や
人の力を借りることなども含めて
何かできそうと
自信を持っている状態も含まれます。

自己肯定感も自己効力感も
どっちも「自信」と言い換えられます。

ですから混同されやすいのですが
全く別の概念です。

まず、この二つを分けて
考えることが大事です。

新しいことを始めるときの
自己肯定感と自己効力感の違い

では次に、
自己肯定感と自己効力感の違いを
具体例で見ていきましょう。

例えば何か新しい分野について
学び始める時のことを考えてみます。

学び始める前から
その分野のことを
すごくよく知っているという人はいません。

最初はみんなよく知らないところからの
スタートです。

だからこそ学び始めるわけですからね。

この場合、
自己肯定感があれば、
「まだ知識のない今の自分もいいんだ」と
現状のありのままの自分を認めて
受け入れられます。

自己肯定感がないだと
「こんなことも知らない自分はダメだ」とか
「恥ずかしい」と

その分野での知識がないことや
まだできないことと
自分の存在価値を結びつけて
ありのままの今の自分ではいけないと
否定してしまいます。

または、学び始める前から
「知らないことがあったら恥ずかしい。
ダメだ」という思いが無意識に働くため、

そもそも新しいことを始めるのを
避けてしまうこともあります。

新しいことを始めるとき
自己効力感のある人は?

次に自己効力感について
見てみましょう。

自己効力感のある人が
新しい分野について学び始めるときには

「まだ知らないことが多いけど
だからと言って
全く何も知らないわけではない」
とか

「この部分は以前経験したアレと似てる。
ちょっと分かるところがあるな」
のように

知らないところ、
できないところだけではなく
自分の分かる/できる部分もとらえます。

さらに、
「これから勉強すれば
もっと分かるようになって
できるようになっていくだろうな」

将来的にできそうと考えます。

誰でもどんなことでも
すでに分かっている部分は必ずある

例えばライフキャリアデザインについて
考えてみましょう。

ライフキャリアデザインについて
こういったコラムや本、セミナーなどで
これまで学んだことがない、
はじめて学ぶという方でも
全く何にも知らないわけではありません。

憧れの職業について
人に話を聞いたことがあるとか、
ちょっと調べた経験があるとか

子どもの頃、社会科見学とかで
工場とか職場を見に行ったことがあるとか

こういう業界で少し
アルバイトをしたことがあるから、
この分野のことだったら
少しだけなら分かるとか、

誰でも知っていること、
すでに分かっている部分があります。

さらに、子どもの頃
将来何になりたいかを皆さん一度は
考えたことがあるのではないでしょうか。

それも立派なライフキャリアデザインです。

つまり、ほとんどの方が
ライフキャリアデザインに取り組んでいるし、
分かっている部分もあるのです。

断片的な知識や情報かもしれませんが
学んだことないから
全く何も分からないわけではなく

既に何らかの知識や情報、
経験を持っておられる方がほとんどです。

これはキャリアデザインだけではなく
他のどんな分野にも当てはまります。

例えば、料理を本格的に
学んだ経験が全くなくても、
ほとんどの人は調味料や食材や
料理の名前や味をかなり知っています。

だから、全く新しいことを始める時にも
ゼロからスタートで
何にも知らなくて恥ずかしい
なんてことはあり得ません。

その人なりに知っていることや
既にできていることがたくさんあります。

ところが、自己効力感がない状態だと
知ってることやできる部分よりも
知らない部分を
過大にとらえてしてしまいます。

「全く分かってないとしか思えない」と感じたり、

例えば、ちょっと難しい専門用語が
出てきたときなどに
落ち着いて意味を調べたらいいだけなのに

「ああもう無理、全然分かんない」とか
「やってもできる気がしない」と

自分の能力やスキルについて
できる/できそうと思えません。

それだと新しい分野について
学んでいくのは苦しいですね。

「分かるわけがない」
「自分には無理かも」と思いながら

「でも勉強しないといけない」って
アクセルとブレーキを両方踏むような状態。

疲れるわりには成果が出にくいです。

自己効力感も
高くなったり低くなったりする

前回のコラム
自己肯定感は同じ人の中でも
高くなったり低くなったりすると
お伝えしました。

自己効力感も同じです。

同じ人の中でも
高くなったり低くなったりします。

例えばある分野で
「自分は結構できる」と自信を持っていても

もっと能力の高い人たちの
集団の中に行けば
「自分よりもっとできる人はいる。
自分の能力なんて、たかが知れている。
井の中の蛙だったな」と
気付くことがあります。

「自分はできる!」という自己効力感が
一時的に下がります。

例えば、
中学校でトップクラスの成績だった人でも
進学校の高校に進めば

いろんな中学から
トップクラスの成績の人や
何か一芸にすごく秀でた人が
集まってきているので

高校では成績トップでは
なくなってしまうとか。

また例えば
仲間内で家族や友達から
「すごく歌が上手だね」と言われていて

自分でも結構
自信を持っていたとします。

それで本格的に学んでみようと
レッスンを受けに行ったり
オーディションを受けに行ったら
現実を知ることになります。

「うわ!自分よりもっとうまい人は
いっぱいいる!」とか

「歌だけじゃなくて、
ダンスや演技もできる人が
いっぱいいる!」とか

さらには
「めっちゃかわいい人や
スタイルがいい人もいっぱいいる!」とか

できる人はいっぱいいるんだという
現実を知ることになります。

ショックかもしれませんが、
こういう経験も
成長のためには必要なことがあります。

できないことに直面した時の反応は
自己肯定感が決める

例えば、すごく能力が高く
ご活躍されている方のインタビューなどでも

過去にそういう経験をして
自信をなくしたという
エピソードが出てくることは多いです。

しかし、今現在
ご活躍されているということは、
一時的には自信をなくしたけど、

それで心が折れてしまったのではなく、
取り組み続けたということです。

そういう方がよくおっしゃるのは

「過去に『自分なんかまだまだ』と
現実を知って自信を無くした、
あの体験があったからこそ
天狗にならずに
努力し続けることができた」とか

「あの体験があって良かった。
小さな集団の中で自分はできる!という
自分のままだったら、
それ以上の成長はなかったかもしれない」
などということです。

現実を知り、
自分の立ち位置が分かるからこそ
見えてくることもたくさんあります。

自己肯定感があると、
そんな時に
「自分の能力はこの程度か。
もっとすごい人はいっぱいいるんだな」と
客観的な自己評価を修正しながら

そういうすごくできる人たちと比べたら
全然できない
今のありのままの自分もOKだと
肯定することができます。

そして、
自分を卑下せず
他の周りの能力高い人たちからも
たくさん学ぶことができます。

小さな集団の中のトップの時には
周りの友だちから学べることは
あまりないかもしれません。

しかし、すごくできる人たちの
集団の中にいれば、
そこにいるだけで、
学べることがたくさんあります。

「どんなふうに練習してるの?」
「オススメの本はある?」などと
聞くこともできますし、

聞かなくても、
普段の立ち居振る舞いとか
考え方に接しているだけで

「なるほど!この人の考え方いいな!」
などと刺激を受けられることが
たくさんあります。

その集団の中にいるだけで
更にスキルアップをはかることができます。

「自分なんかまだまだ。
もっとできる人はいっぱいいる」
という気づきが

苦しいことや挫折体験ではなく、
もっともっと学べることがある!
またまだ伸びしろあるな!
という
ワクワクする体験に変わります。

しかし、
自己肯定感が低いとそうなりません。

「できない自分はダメだ」と
落ち込んでしまい、
そこで成長意欲がなくなってしまいます。

もうそこで試合終了です。

「どうせやってもトップに行けないから
もう辞めます」と
そこで自らストップしてしまいます。

それが本当にやりたいことじゃないと
気づいたとか
他にやりたいことが見つかって
方向転換をするならいいのですが

本当は好きでやりたいことだけど

自分には無理だからもう辞めよう、
という感じなら、
すごくもったいないです。

続けていけばその人のペースで
成果が出ていたのかもしれないですから。

自己肯定感と自己効力感の高め方

では次に
自己肯定感と自己効力感、
それぞれの高め方を見ていきましょう。

自己肯定感は
成果にかかわらず
できてもできなくても
自分は自分でいいんだと

ありのままの自分を認め、
日々受け入れることで高まっていきます。

自己効力感は
実際に何かがうまくいったり
できるようになったりする
成功体験で高まります。

全く違いますね。

また自己効力感は
自分が成功した体験だけではなく

他の人の成功を見ることでも
「私にも何かできそう」と思えて
高まることがあります。

これを「代理体験」と言います。

例えば、同じクラスの同級生が
何かができたのを見て

それまで全く想像すらしていなかったことでも

「え?そんなことできるんだ!?
いいな!私もやりたい!」と
視野が広がってやってみよう、
できそうと思えた。

そんな経験がある方も
いらっしゃるでしょう。

また、身近な人や
同年代の人でなくても

例えばスポーツ選手が
成果を出したのを見て

「この選手もすぐに
優勝したわけじゃなくて
ケガしてつらい時もあったんだ。
でも諦めずにやったらできたんだ。
私も頑張ろう。」

そんなふうに勇気をもらった
経験のある方も多いでしょう。

自己肯定感と自己効力感の関係

自己肯定感と自己効力感の関係を
木に例えると

自己肯定感は根っこや幹。
自己効力感は枝葉や実の部分です。

まず最初に必要となる
ベースとなるのは自己肯定感です。

深くはった根や
しっかりどっしりした幹という
土台があるからこそ

たくさんの枝を出したり
葉っぱを茂らせて
実をつけていくことができます。

つまり、他の人の成功を見て
「私にもできる!頑張ろう!」と
勇気や元気をもらえる人は
自己肯定感が高いのです。

自己肯定感が低いと
人の成功に勇気をもらえるどころか

「あんなにできる人もいるのに
私なんかダメだ」と、
逆に落ち込んでしまいます。

そしてさらに
自己肯定感が低くなってしまいます。

自分にもできる!と思えるためには

前提として
「できてもできなくてもいいんだ」
「まだできていない今の自分もいいんだ」と

ベースのところで
自分の存在意義や価値を
認めていることが必要です。

自己肯定感と自己効力感を
混同すると逆効果

「ありのままでいい」という自己肯定感と
「できる」と思えるという自己効力感を
混同してしまうことがよくあります。

これは逆効果になりがちです。

両者を混同してしまうと
ありのままでいいという
自己肯定感を持つために

何かを頑張って
うまくできたという成功体験を
持とうとしてしまいます。

これは、できない今の自分を否定して
「これができれば自分を認められる」と
思っている状態。

ひょろひょろの弱くて細い幹に
無理やり枝とか葉っぱをつけて
実をつけさせようという状態です。

でもそれをしたところで、
どっしりと安定した木に
なれるわけではありません。

桃栗3年、柿8年という言葉があります。

果実に実が付くには
それなりの年数が必要ということです。

今年生まれたばかりの小さな苗木に
水や肥料をたくさんあげたからといって
思い通りに短期間で成長して
実がつくようなことにはなりません。

水や肥料を
必要以上にあげてしまうと
枯れてしまったり、
かえって成長できなくなることもあります。

そのまま放っておいたら
3年で実が付いたものを
焦って、「半年でやらなきゃ!」と、
無理をしたところで、

枯れてしまえば
また新しい苗を植え替えなければなりません。

それでは実をつけるのが
かえって遅くなってしまいます。

ありのままの今の自分を
認められないから

何かができるようになることで
自分を認められるようになりたいと
頑張るのは、こういう状態です。

短期的には成果が
出せるかもしれませんし、

何か成果が出たら、
その一瞬はちょっとホッとして
自分は自分でいいんだって
思えるかもしれません。

しかし、
何かができるようになったり
成果が出せるようになるということは

もっとすごい人はたくさんいるという
現実にさらされることでもあります。

例えば
何か資格を取れば
自信が持てるんじゃないかと考えて
資格試験にチャレンジするとします。

勉強して資格試験に合格したら
うれしいですね。

しかし、その団体の会報誌などに
「全国の資格保有者は3万人です」などと
書いているのを見たり、

「実際にその資格を活かして
活躍している方のほとんどは
実務経験も豊富。
資格だけでは大して何もならない」
などという現実を
知ってしまったらどうでしょう。

「うわー。3万人もいるのかー」
「この資格だけじゃ意味ないのか…」と
現実にショックを受けるかもしれません。

「これだけではまだまだ足りない!
もっと頑張らなければ!」と

また次も、また次も、と
常に自分にプレッシャーを
かけ続けることになります。

そして努力した結果
うまくいって成果が出ていても

いつかメッキが
はがれるんじゃないかとか

みんなはこの成果が出てるから
認めてくれてるけど失敗したら、
誰にも認めてもらえなくなるとか、

プレッシャーで
苦しくなってしまうこともあります。

「できる!」と言い聞かせたら
夢は叶うのか?

「できる!」と自分に言い聞かせよう、
そうすれば夢は叶う!という
手法があります。

これがうまくいくためには
土台となる自己肯定感が必要です。

何かやりたいことがあって
今の自分の実力では、
明日すぐできるようなことでは
全然ないけれども

取り組んでいけばきっとできる!と
自分に言い聞かせた時に

「うん。やればできる!」と
自然と心から思えて
勇気が湧いてきて、
無理なく行動に移せる場合には大丈夫です。

その目標に向かうための
十分な自己肯定感があり、
幹がしっかりしている状態です。

だから諦めずに
マイペースで続けるうちに
時期が来れば
葉が生い茂り、実が付き、
成果が出ていきます。

問題なのは
「やればできる!」と
言い聞かせているけど
ピンと来ていないとか

言い聞かせれば言い聞かせるほど
逆に、
「本当にできるのかな?」と
疑いや不安な気持ちが出てくる場合や

今の自分のままで
マイペースで努力を続けよう!
ではなく、

「今の自分ではダメだから、
めちゃくちゃ尋常じゃないぐらい
寝るヒマも惜しんで
頑張らないといけない」と
思っているような場合です。

この場合は、
その目標に向かうための
自己肯定感がちょっと足りません。

「こんな弱い幹に実がつくのか?
本当に?」と
自分で自分を疑いながら

「でもやればできる!」と
無理やり言い聞かせているような状態です。

これでは残念ながら成果は出ません。

この場合は、
何かができるように頑張るぞ!と
枝を伸ばし実をつけようとする前に

「できてもできなくてもOK」と
現状のありのままの自分を認める
自己肯定感を育てていく必要があります。

「できてもできなくてもOKだ」と
ありのままを認めて
根をしっかりはって幹を太くして

どっしりとしたベースとなる
自己肯定感を作った上で

自分のやりたいことに対して
経験を積めば、
自然に枝葉が茂って
できるようになっていくだろうという
自己効力感を持つ。

そうして行動していく過程で
「できた!」という
成功体験が得られたら
また自己効力感が高まる。

そしてまた、
「次これもやりたいし
やればできそう」と自然に思えている。

だから無理なく行動できるし
成果が出る。

そういう好循環を
生み出していくことが効果的です。

できない自分を認めたら
努力できなくなる!?

できない自分もOKと
認めてしまったら
努力できなくなるんじゃないか?

そんな心配をする人もいらっしゃいます。

これは全くの誤解なので
心配はいりません。

できない今の自分もOKだと認めることと
未来永劫できないままでOKだと
今後の成長を諦めることは全く違います。

自分の夢や目標のために
必要なことや
やりたいことであれば

それがまだできてない
今の自分もOKと認めた上で

自分のペースで努力して
成長していけばいいのです。

自己肯定感が低いと
「できないとダメだ」と
能力と自分の存在価値を結びつけて
自己否定してしまいます。

これはめちゃくちゃツライ状態です。

だから「何とかしなければ」と
一時的にはものすごく頑張れます。

「できたらうれしい」という目標よりも
「できなきゃダメだ」という目標の方が

インパクトが強いから
短期的には成果が出やすいのです。

例えば、この資格が取れたら
こんなお仕事にも
チャレンジできそうだしうれしいな、
やってみたいなという目標よりも

「この資格に今度受からなかったら
あなたクビです」と言われた方が

「これはいけない!
何とかしなければ!」って
めちゃくちゃ頑張れるのではないでしょうか。

だから、「できないとダメ」と
自己否定する方が
短期的には頑張れて
成果が出やすいのです。

しかし、これのやり方が通用するのは
あくまで短期間だけです。

長期的には逆効果になります。

「クビになるかも」などと
長年ビビり続けて
自分を追い込んで成果が出たところで
幸せにはなれません。

自己否定して自分を追い込むやり方に
頼りすぎな人は要注意

自分に努力をさせる時に
「できないとダメだ」と
自分を追い込むやり方が
習慣になってしまっていて

それ以外のやり方を
知らない人もいらっしゃいます。

こういう人は、
根本的な努力のし方自体を
見直したほうがいいですね。

自己否定して自分を追い込むやり方は

何か一つ目標をクリアしても
次もこれやらなきゃダメだ!と、

次のダメ出しポイントを見つけて、
常に自分を追い込み続けるやり方です。

回し車に乗るハムスターのように
終わりがありません。

繰り返しになりますが、
こういうやり方は、
「この1カ月頑張ろう」というような
短期的には成果が出やすいです。

しかし、このやり方だけで
40年50年続けていくのは
無理があります。

早くたくさん実をつけないと!と
無理やり自分を追い込んで

ひょろひょろの弱い幹に
無理に枝や葉っぱや実をつけてきたら

どこかで重みに耐え切れず
ポキっと折れてしまう、

どこかで限界がきてしまうのは
自然なことです。

寿命がすごく短い時代だったら
それでもよかったかもしれません。

その時代なら、
短期決戦で太く短くという
戦略もアリだったでしょう。

しかし、今や人生は
100年以上続く長距離レースです。

ひたすら自分を追い込んで
先行逃げ切りという戦略は
かなり厳しいです。

できない自分もOKと認めてしまったら
努力できなくなると心配になる人は、

これまでの人生の中で
自分がやりたいことや
幸せになるために頑張ろう、

強みを伸ばそうという
努力の方法ではなく

人よりできないことがあると
恥ずかしいとか
弱みとか欠点を
克服しないといけないという

努力の方法しかしてこなかった
のかもしれません。

ある程度画一的な
生き方に合わせる必要があった
昭和の時代であれば
そういう努力も必要だったと思います。

しかし今は多様性が
認められているので
いろんな働き方、生き方があります。

できないところを克服して
平均的になろうと頑張るよりも

強みとか得意なことを活かして
キャリアデザインをするのが
今の時代は効果的です。

これについては以前のコラムでも
解説しています。

よかったら下記のリンクから
お読みください。

焦らずじっくり自己肯定感を育て、
長期的な成長を目指そう

自己否定して自分を追い込んで
短期決戦で頑張るよりも

遠回りに見えても
「できてもできなくてもOK」という
自己肯定の根っこを
焦らずじっくり深くはっていき、
太い幹を育てていくことが

自然で持続可能な
成長につながります。

特に人生の前半
若いうちに焦らないことも大事です。

早く成果を出している
同年代の人を見ると
焦ってしまうこともあるかもしれません。

しかし、根と幹がしっかりしていれば、
そこから
「こんなこともやってみたいな」
「こんなことも楽しそうだな」と
興味関心という枝や葉を
たくさん伸ばすことができます。

そのうち自然に無理なく
そこからたくさん実をつけることができます。

人生の前半でしっかり自分に集中して
自分の根っこと幹を育ててきた人は
地味かもしれませんが、
人生の後半では強いです。

自己肯定感は一生モノの自分の財産になります。

また、人生の途中で
自己肯定感が低いことに気付いたら、
いつからでも、何歳からでも
根や幹を育てていくことはできます。

木の種類によって
実がつくまでの時間が違うように
人それぞれ実がつくまでの時間は異なります。

早く実がつく方が
美味しいわけでもありません。

自分なりのペースややり方でいいのです。

焦らず長期的に考えていきましょう。

一人で全部できる人はいないし、
できる必要もない

人間誰でも不完全な生き物です。

一人で全部できる人はいませんし
全部できる必要もありません。

ここはできない、
ここは苦手だというところを
ありのままに認めて

そんな自分でいいんだと
受け入れた上で

自分がどうなっていきたいのか、
どんな部分で成長していきたいのか
考えていきましょう。

例えば、今このコラムを
読んでいただいている
インターネットの世界では

たくさんの人が
たくさんのことを教えて下さったり、
提供して下さっています。

私も、例えば
エンタメ系のコンテンツで元気をもらい、
かわいい動物の動画でホッコリして
ノウハウ系のコンテンツで
学ばせていただいたり、

毎日、本当にたくさんの人に
いろんなことを教わったり
いろんなものをいただいています。

しかし、例えばある分野で、
すごくステキなコンテンツをあげている人が

他の分野のことも
すべて分かるなどということはありません。

だから一人で
すべてできる人はいないですし
すべてできる必要も全くありません。

逆にいろんな人がいるから
面白いのです。

どんな分野にも長けた
すんごい人が一人だけいて

その人が全部何でも解説してしまい、
エンタメもやっちゃいますとかだったら

多分すぐ飽きてしまうし、
面白くないでしょう。

だから一人で全部できない、
できない部分があるほうがいいのです。

全方位に頑張らなくても
できることや得意なことで
貢献していけばいいのです。

私はライフキャリアデザイン、
人生設計に関するコンテンツを
あげていますが

では、私が自分の人生設計を
常に間違いなく完璧にできているかというと
まったくそんなことはありません。

最初から自分のやりたいことが
分かっていたわけではないですし、

自分で起業して仕事を始めてからも
ちょっとやってみて
「あ、違ったな」と
コンセプトを見直したりとか

悩みながら、ブレながら、
迷いながらやっています。

悩むこととかブレることだらけです。

でもそれでいいんです。

人に教えてる立場だから
失敗しちゃいけないとか
完璧じゃないと!なんて思っていたら
しんどすぎてやってられません(笑)。

自分の失敗談もネタになりますし、
失敗した経験があるからこそ
分かりやすく伝えることもできます。

ですから、
自分の得意分野や専門分野であっても
完璧である必要は全然ありません。

しかし、
できない自分もOKと認めることと
成長を諦めることは全く違います。

客観的に
「今これできてないな」
「ここミスってるよな」という
事実を受け入れた上で

「じゃあこうしてみよう」と
軌道修正しながら進んでいけば、
より効果的です。

自然体でいるだけで、
すでに十分貢献している

先ほど、インターネットの世界も
いろんな人がいるから面白い、

一人で全部やらなくていいと、
お伝えしました。

「私は見てるだけで何も発信してない」
と思うような

律儀で真面目な方も
いらっしゃるかもしれませんね。

でもそんなふうに感じる必要は
全くありません。

そういう方は、何も提供していないのではなく
「見る」というスタンスや在り方を
すでに提供していらっしゃるからです。

「見ているだけで大したことない」とか
「発信する方がすごい」なんて
優劣をつける必要は全くありません。

情報を発信している人が
一番元気づけられるのは
「見てくれる人がいる」という事実でしょう。

見る人がいなければ
誰もコンテンツをあげなくなります。

だから、見る専門の人も
この世界を盛り上げるために
貢献しているのです。

どっちが上でどっちが下とか、
与える側と受け取る側ではありません。

みんながそれぞれに
自分が楽しんでできる役割や
やりたい役割をやることで
十分お互いに与え合っています。

そんなふうにそれぞれのやり方で
みんながありのままの自分を認めながら

協力していける社会って
優しいなぁ、素敵だなと思います。

だから、みんなどんな人でも
ありのままの自分で価値があります。

でも、それを私が言ったところで
残念ながらあまり意味がありません。

自己肯定感というのは
「自分で」自分を認めることなので
私が言ったところで
読んでいる方の自己肯定感が
高まるわけではありません。

このコラムを見て、
「あ、そうか。
自分で自分を認めてもいいんだな」と
思える人が一人でもいて

その人が、
今の自分でいいじゃないかって
「自分で」自分を認められる。

そういう優しい世界を
作っていけたらいいなと思って
書いています。

よかったら、
「今の自分でいいじゃん」って
自分に言ってあげてくださいね。

今日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございます。

次のコラムでは、いよいよ
自己肯定感の高め方について
解説していきます。

よければまた
ご覧いただけたら嬉しいです。

無料教材もぜひダウンロードして
学んでみてください。

自分らしく幸せを実現する
ライフキャリアデザインについて
詳しく知りたい方はこちら