経営者・ビジネスパーソン専門
コンセプトデザイナー/
心理コンサルタントの常光です。

自分らしく幸せなキャリアや
ライフスタイルをつくるために
最初にやるべきことは、

資格を取ることでもなく、
やみくもにとにかく頑張ることでもなく、
「どのような人生にしたいか」という
自分が人生に望むことを
明確にしていくことです。

つまり、理想の人生の全体像をイメージする、
コンセプトデザインです。

今日のコラムは、
前回のコラムの続き(後編)となります。
まだお読みになっていない方は前編からどうぞ。

今日のコラムでは、
コンセプトデザインの方法を
お伝えしていきます。

動画でご覧になりたい方はこちらから

コンセプトは自分のニーズから発想する。

住宅のインテリアデザインなら、
コンセプトは住む人のニーズから
発想していきます。

ライフキャリアデザイン、人生設計なら
自分自身がどんなライフスタイルにしたいか、
どんなキャリアにしたいかという
自分自身のニーズから発想していきます。

だから自分の人生のコンセプトを
見つけるためには、
自分が人生に求めていること、
自分自身のニーズに気付いていることが必要です。

しかしながら、
自分自身のニーズに
自分で気付いていない人や
分かったつもりになっていて
実は誤解している人がとても多いのが現状です。

では、どのようにして
自分自身のニーズに
気付いていけばいいのでしょうか。

これも、まずは前回のコラム同様、
Tさんのお部屋作りを例に考えてみましょう。

まずはたくさんの情報に触れ
自分の中の引き出しを増やす

Tさんのお部屋作りの時には、
画像を検索していただいたり、
家具屋さんに見に行っていただいたり、
Tさんご自身に
たくさんの情報に触れていただきました。

世の中にどんなインテリアがあるのか、
どんな家具があるのか、
その情報の引き出しが
自分の中にほとんどなければ、
自分が何が好きで、何が嫌いで、
どんなお部屋にしたいかも分かりません。

頭の中に情報や選択肢があまりない場合には、
まずは、下ごしらえとして、
たくさんの情報に触れ、
頭の中の引き出しを増やす必要があります。

Tさんにも、
たくさんの情報に触れていただきながら、
自分の「好き」や「嫌い」や
「心地いい」を感じ取り、
見つけていただくための時間を取りました。

Tさんは、最終的に部屋ができた時も
とても喜んでいらっしゃいましたが
それと同じぐらい、
たくさんの情報に触れる中で、
自分の好みややりたいことに
気づいていくのがとても楽しかったと
おっしゃっていました。

答えは自分の中にある

このデスクとチェアは、Tさんご自身が
家具屋さんで見つけてこられたものです。

最初は、どんなデスクとチェアを
買いたいかもよく分からず、
「検索してもいっぱいありすぎて、
よく分からなくなってきた」と、
おっしゃっていました。

しかし、たくさんの情報に触れ、
感じていく中で、
だんだん自分の心をとらえる感度が上がり、
自分の好き嫌いや
気持ちが分かるようになって来ました。

そうして自分の気持ちが
とらえられるようになると
情報を探すのも楽しくなっていきます。

結果的には、
私がご紹介した家具屋さんとは別の
偶然通りかかったところの家具屋さんで
ご自身が求めるものを見つけてこられました。

見た瞬間「わ!これ、いい!」と
ビビッ!と来たらしいです。

Tさんから
「いいの見つかりました。
これどうでしょう?」とLINEが来て、
私も、「あーなるほどー。
Tさんに合う合う!」と思いました。

だから、クライアントさんのニーズは
コンサルタントが知っているのではなく、
クライアントさんご自身が
知っていらっしゃいます。

私はそれに気づくための
お手伝いをするだけです。

結果を焦らず気持ちを確かめながら
たくさんの情報に触れる

ちなみにこちらのデスクとチェアは、
カリモクさんという家具屋さんのものです。

有名なお店ですが、
Tさんはそもそも家具店にふらっと入るような
ライフスタイルの方ではありません。

ですから、
「これまでのTさんなら
絶対に入ることないお店」と
おっしゃってました。

つまり、これまでの日常の中では
絶対に出会うことのない
自分の好みだったわけです。

しかし、コンサルを通じて、
画像検索をしたり、家具屋さんに行ったり、
情報収集することが習慣になっていました。

その習慣があったからこそ、
偶然通りがかった道で家具屋さんに気付き、
「ここにも入ってみよう」と行動でき、
結果的に「これだ!」という
出会いが生まれたのです。

自分が気に入るものや求めているものは
ちょっと動いてすぐドンピシャで
見つかるわけではありません。

たくさんのものに触れていく中で、
だんだん自分の好みやニーズが
分かっていき、見つかっていくものです。

「好きなものややりたいことが見つからない」
というご相談をお受けすることもありますが、
そういう方はたいてい、
「すぐ結果を手に入れなければ!」と
焦りすぎです。

たとえば婚活でも
「すぐ結婚!いい相手見つけてやる!」と
血眼になって焦っているような人とか、
「なるべく早く結果出したい」と
必死な人にはご縁はうまれにくいでしょう。

まずはいろんな人と出会ってお話ししてみて、
相性の合う人がいたらいいな…と、
自分らしくいられるムリないペースで
たくさんの人に会っていくことが
結果的に一番確率が高いはずです。

自分のことは
自分でもよく分かっていない

Tさんのお部屋作りの話に戻りましょう。
コンサルの過程で、
ある日、Tさんがこんなことを
おっしゃいました。

僕は濃い木の色
(ウォールナットのような
こげ茶色)の
家具が好きです。
薄いベージュ色の家具は
あんま好きじゃないですね。

えっ?マジですか?w

皆さんも、ビフォー写真を
もう一度見てみてください。

一体どこに濃い色の家具が?
薄いベージュ色の家具ばっかりですけど…笑

実際、Tさんともビフォーの写真を見て、
「濃い色の家具1個もないけど…」と
大爆笑しました。

実は、自分のことというのは
そのくらい分かってるようで
全然分かってないものだったりします。

それはTさんだけではありません。

このコラムを書いている私自身も、
もちろん自分のことが
100%分かっているわけでは全くありません。
「へぇ。自分にこんなところもあるのか」
「そうだったのか!」と
新たな発見がしょっちゅうあります。

Tさんはすごく頭のいい方です。

難しい資格もお持ちで、
お仕事もバリバリされていて、
すごくちゃんとした感じの方です。

それでも自分自身のことというのは、
こんなにも自分で
分かっていなかったりします。

Tさんのお部屋づくりをするとき、最初は、
「お気に入りの好きな家具があったら、
全部変える必要は全然ないですから
残していきましょうね」と話していました。

しかし、結果的には何も残りませんでした。

10年以上住んだ部屋で、
実は好きな家具は
1つもなかったことが
分かりました。

それがこのコンサルの成果でした。

好きな家具が一つもないお部屋に
これ以上住み続けずに済んで、
本当によかったです(^-^)

お仕事のことは
最新の情報にキャッチアップしたり、
自己研鑽をし続けている方でも、

自分の好きなものや、
自分がどうして行きたいのかという
自分自身のニーズはまったく考えられてない。

そこがすごい盲点に
なってしまっている方もとても多いです。

しかし、インテリアを作るときに
一番大事なのは住む人のニーズです。

そのニーズっていうのが
まったく考えられてない
盲点になっている中で、
理想の部屋を作るのは
やはりどんなに頑張っても無理なのです。

ライフキャリアデザイン、
人生設計も全く同じです。

どんなライフスタイルにするかとか、
どんなキャリアにしたいかという
自分が心から求めるニーズが
全く考えられていない、盲点になっている、

それでは、自分の求めるキャリアや
ライフスタイルができるわけがありません。

自分が心から求めるニーズに気付き、
ビジョンやコンセプトをつくっていく。

これが一番最初に取り組むべき
一番大事なことです。

ビジョンやコンセプトは
最初から明確でなくてOK

ビジョンやコンセプトは、
最初から明確でなくても
もちろん全然大丈夫です。

「あいまいで恥ずかしい」などと
おっしゃる方もいますが、
全く問題ないです。大丈夫です。

むしろビションやコンセプトが
最初から明確な人なんていません。

ある程度明確な方でも
長い人生、自分の好みややりたいことも
時代とか、年齢によって
どんどん変わっていきます。

だから「私が人生に求めるのはこれ!」という
不動の変わらないコンセプトが
生涯通じてあるという人はいません。

逆にあまりにも
「私が好きなのはこれ!これしかない!」
というように思い込みすぎていると、

それは、たとえば20代の頃には憧れていたけど、
今は別にそこを目指す必要ない、というように
内面が変わってきていることもあります。

それなのに、
「決めたからにはやり遂げなければ」と
昔作った古い自分の価値観に縛られてしまうのも
幸せなキャリアやライフスタイルとは言えません。

ビジョンやコンセプトは
「ブレてはいけない、変わってはいけない」と
誤解している方も多いですが、
どんどん変わっていくものだし、
変えていけばいいのです。

自分で自分を縛る必要など
どこにもありません。

常に自分はどうしたいかな?と
柔軟に考え続けていく方がいいでしょう。

結果的に
「子どものころからやりたいことが
変わらない」という方であっても、
「自分の理想は変わっていないかな?
進むべき方向性はこのままで大丈夫かな?」と
時々自分に問いかけ、
自分の気持ちを確かめながら
進むのがいいでしょう。

その確認はムダではなく、
自分のやりたいことや
進みたい方向性が変わっていないなら
「大丈夫。このまま、この方向でいいよ!」と
自分に太鼓判を押しながら
進んでいけばいいのです。

そうすれば、同じ方向に
進み続けるのだとしても、
もっと確信をもって安心して
進むことができます。

進むスピードが自然と加速しますし、
ストレスや迷いがなくなります。

自分のニーズが分からない人は
情報収集からはじめよう

これまでの人生で、
表面的な手法や目の前のことに
追われていたり、

自分ではなく世間に目が向いて、
本当に自分が求めるニーズを
あまり考えてこなかった方が、

最初からいきなり
自分の心からのニーズが
明確になることはありません。

自分の心からのニーズがまだ分からない方は、
まずはTさんがインテリアの画像や
家具屋さんを見てまわったように
いろんな人のライフスタイルとか、
キャリアに触れてみるのがいいでしょう。

今はインターネットでも、
いっぱい情報収集できて便利です。

「こういう働き方の人もいるのか」
「こんなライフスタイルもできるんだ!」と
まずいろいろ情報収集をする。

そして、自分の中の引き出しを
増やすことからはじめましょう。

仕事と家庭を両立したい
20代女性のケース

たとえば、20代の女性から、
とても多いご相談のひとつが
仕事と家庭の両立についてです。

ご結婚される前や
お子さんを持たれる前から、
「将来のことを見据えて考えていきたい。
今からできることをしておきたい」と
ご相談される方も多いです。

すごくしっかり将来を見据えて
考えて行動されていて、
すごいなぁ、素敵だなと思います。

そして、そういうクライアントさんが
コンサル後に一番よくおっしゃるのが

自分が知ってる世界が
すっごい狭かったんだなって
気づきました!

ということです。

たとえば大企業に勤めていると、
社内にはたくさんの人がいます。
すると、たくさんの人の生き方・働き方を
知っているような気になってしまいます。

しかしそれは同じ企業で働いているという
同質な人たちをたくさん見てるだけで
「様々なライフスタイル」という
種類をたくさん見ているわけではありません。

日常的にたくさんの人に出会っていても、
自分の慣れ親しんだ世界だけでは
自分と同じようなライフスタイルや
考え方の人たちをたくさん見るだけで、
「こんなライフスタイルもあるのか」という
引き出しは増えないのです。

働き方や生き方に正解はありません。

自分がすぐできるかできないかとか
これはいいのかダメなのかとか
ジャッジは置いておいて、
生き方、働き方のバラエティー(種類)を
とりあえずたくさん
知っておくことは大事です。

その引き出しがないと
自分の理想も見つかりません。

仕事と家庭の両立に悩む
クライアントさんで多いのは、
頭の中の選択肢の引き出しが、
次の2つくらいしかないというパターンです。

【A】めちゃくちゃ忙しそうで大変そうな
同じ会社の先輩。
すごいなぁと思うけど
自分はあんな風にはできないなぁ…

【B】専業主婦やパートの友だち。
それもいいかもしれないけど、
私は仕事ももっとやりたいな…

そんな自分のニーズではない
数少ないパターンしかない中で
いくら考えても
その方の求める生き方はないのです。

ですから、コンサルの中では、

そんな二者択一じゃなくて、
もっといろんな生き方や
働き方の人がいますよ。
まずは頭の中の選択肢を
増やしましょう。

とご提案します。

たとえば最近は、
「在宅できる仕事ってありますか?」と
聞かれることも多いです。

いっぱいありますよー。
うちの会社も在宅勤務だし、
秘書さんとはリアルでは
1回しか会ったことないですよ。
お世話になってる
Webデザイナーさんも多分在宅ですね。
チャットでやり取りしてるから
会ったことも電話したこともないですね。

などと私の経験の範囲内で
お話したりします。

私の知っていることが正解というわけではなく、
いろんな人がいるよという情報の一つとして
選択肢を増やしていただくためです。

そんなお話をしていく中で、
自分の本当のニーズではない
数少ない選択肢の中で
「どっちがマシか?」と
悩んでいたことに気付く方が多いです。

世の中にこの2パターンしか
ないみたいに
思いこんじゃってたけど、
そうじゃないですね。
まずは情報収集。
調べることからしていきたいです!

そんなふうにご自身の取り組むべき課題を
整理される方が多いです。

そして、どうすれば
望む情報が得られそうかな?
ということを考えていき、
実際に情報収集をしていきます。

情報収集の方法は?
憧れと現実が結びつかないケース

別のケースだと、たとえば、
漠然と「こんなことできたらいいな」
という憧れはあるものの、
それが現実と全然結びつかない、
どうやって実現していったらいいのか
全く分からない。
そういうご相談も結構多いです。

社会人として何年か働き、
いくつかの業務を経験されると、
自分の好き嫌いや得意不得意が
少しずつ見えてきます。

たとえば、あるクライアントさんは
毎日、毎月の定型業務よりも
年1回のイベントや企画を任されると楽しい。
大変だけどもやりがいがあると
気づかれました。

そこで、イベントや企画のような仕事が
いつかできれば…と思いますが、
実際どうやってなったらいいか、
努力の方向性も全く分からない。

そんなご相談もあります。

そんなときにもやはり
まずは情報収集が必要です。

社内でそういう部署の方に
お話を聞けるのであれば、
話しかけてお話を聞くのもいいでしょう。

いきなり「異動したいんです」などと
言わなくてもちろん大丈夫です。
まずは、気軽におしゃべりしたりしながら、
外から見た憧れと
実際が一致しているのか?など、
情報収集しながら、
「本当にやりたいのか?」と
考えていけばいいのです。

社外の様々なセミナーなどでも
情報収集できることがあります。

いきなり「企画職への転職セミナー」とか、
そういうガチセミナーではなく、

たとえば、タイムマネージメントとか、
コミュニケーションスキルとか、
キャリア系のセミナーでもいいですし、
趣味のようなものでもいいでしょう。

休憩時間にちょっと名刺交換したり、
おしゃべりしたりするだけでも
「こんな働き方もありか」とか、
「他社さんではこんなふうにやってるんだ」とか
「こういう職種もあるのか」とか
視野が広がります。

だから、
興味があるものがあれば、
どんどん参加してみればいいでしょう。

最近では、オンラインサロンなども
様々なものがありますね。

普段自分があんまりお話ししないような
職種の方などとご一緒できると
視野が広がりますし、

そういう出会いがなかったとしても
興味あるセミナーや趣味に
参加しているだけですから

「わー楽しかった」とか
「勉強になったなぁ」で終わるだけ。

損することもなければ、
デメリットも何もありません。

婚活と同じで
結果を焦ってギラギラせずに
いろんなとこに顔を出してみて、
楽しみながらゆるくいろんな人と
情報交換していくのがいいでしょう。

そうやって情報がいっぱいになって
頭の中の引き出しが増えていったら
自分のやりたいことや、
そのために必要なスキルなど
最初の一歩、打つべき手が
だんだん見えてきます。

さらには、
「イベントとか企画とか、好きなんです」
「いつかそんなお仕事したいなぁ」なんて
それとなく言っていると、

「うちの部署、今度欠員が出るよ」とか
「○○さんなら大歓迎だから
推薦しようか」というような
お話も入って来やすくなります。

人見知りなので自分から人に話しかけたり、
なかなかできないな~

ハードル高けぇ~!と思う方も
いらっしゃるかもしれませんね。

私もすごく人見知りなので
お気持ちよくわかります。

そんな方でも、もちろん全然大丈夫です。

これについて書き出すと
また長くなってしまうので
また、これは別の機会に書きますね。

いずれにせよ
「どんなライフスタイルがいいか」とか、
「どんなキャリアにしたいか」というのは
かなり本質的な大きな質問です。

だからいきなり「これだ!」という
コンセプトが見つかるわけではありません。

たくさんの情報に触れて、
いきなり細部に飛びつかずに、

「こういうやり方もあるのか」
「こんな働き方もありなのか」
「自分はどうしていきたいかなぁ?」
「これは好き、これは嫌い」
「あ、これしっくりくる」

などと、自分の気持ちを確かめる。

それを繰り返す中で
だんだん自分の人生や
キャリアに求める全体像。
ビジョン・コンセプトが勝手に見えてきます。

すごいコンセプトではなく、
自分らしいコンセプトをつくろう

また、ビジョンやコンセプトというと
どうしても堅苦しく立派なものをつくろうと
考えてしまう人もいらっしゃいます。

しかし、立派なものである必要は
全くありません。

このTさんのアフターお部屋も、
すべての人が憧れるようなお部屋でもなく、
独創的なすごいハイセンスな
お部屋というわけでも全くありません。

まぁこういうお部屋はよくあります。

だから別にすんごいオシャレとか
すごい突き抜けたコンセプトがあるとか
唯一無二のユニークなものであるという
必要は全くありません。

それよりも、
Tさんにとって居心地がいい
Tさんにとって最高のお部屋を
つくることが必要です。

他の人から見てどうかよりも、
Tさんのニーズを満たすことが
一番大事なのです。

ライフキャリアデザイン、
人生設計も同じです。

自分が人生に求めること、
自分のニーズが一番大事です。

ビジョンやコンセプトは
別に万人が憧れるようなものとか
みんなに支持されるようなものじゃなくて、
全く構いません。

みんなが集まるパーティー会場を
作っているわけではなく、
自分の人生を作ってるのです。

自分が満足する人生、
自分にとって心地良いイメージ、
自分の心が喜ぶイメージ。

これが一番大事です。

そして、そのイメージは人それぞれ違うのです。

自営業の方の
コンセプトデザインのケース

たとえば、
自営業のあるクライアントさんは、
「自分のビジネスのコンセプトを
もっと明確にしたい」という目的で
コンサルをはじめました。

最初はサービスメニューの
絞り込みを行いたいというご要望でしたが、

実際にコンサルをして、
様々な角度から検討していく中で、
結局その方が行き着いたのは

「サービスメニューは別に
どれでもいい」ということでした。

自分ができることでお客様に
価値を提供できることであれば、
何でもいいです。
「こっちのメニューの方を
絶対提供したい」というこだわりが
自分の中に全くないことに
気づきました。

それが結論でした。

ではその方は何にこだわるのかというと

僕は、誰とでも
気持ちよくビジネスできるというような
器用な人間では全くありません。
お互いに尊敬しあえる、
学びあえるところがある人と
ビジネスしていきたいというこだわりが
自分の中にめちゃくちゃあると気づきました。
メニューよりそちらが大事ですね。

そこで、サービスメニューを絞るのではなく、
どういうお客様に選んでいただけるような
ビジネスにしていくかというところから
コンセプトデザインをしていきました。

そのために、その方がどんなお客様の
お役に立ちたいと思っているかを
明確にしていきました。

例えば、人の役に立つことが大好きで、
お客さんのために頑張っておられる方とか、
ご自身のお仕事を愛していらっしゃる方とか、
そういうお客さまのために
働きたいというこだわりが見えてきました。

「そういう人のためだったら
めっちゃ働けます!」という
ご自身の想いに気付かれました。

そこで、理想のお客さまに
選んでいただける、必要とされるビジネスとは?
というところから発想して、
ビジネスを設計していきました。

その結果、
実際にそういう理想のお客さまと
一緒にお仕事ができるようになり、
価値観の合わない方は
自然と離れていかれました。

「今すごく楽しく気持ちよく
お仕事させていただいています。」と
感謝していただきました。

ですからビジネスのコンセプトと言っても
商品サービスや、売上といった指標
以外のところにこだわりたい方も
たくさんいらっしゃいます。

ビジネスをする上で、
サービスメニューや売上を考えることも
もちろん大事です。

しかしそれは、
この方にとっては一番かなえたい
「このようなお客さまに役立ちたい」という
コンセプトを満たすための細部なのです。

だから、一番大事にしたいコンセプトより先に
細部であるサービスメニューを考えても
効果的ではなかったのです。

あくまでも考える順番は
全体像・コンセプトから細部へ。
順番を間違えないことが大事です。

常光のこだわりポイント

ちなみに私の場合は、
時間の自由度をかなり大事にしています。

好きなことを仕事にしているので
旅行先や海の中でもセミナーの
コンテンツを何にしようか考えていますし、
それが好きなので
労働時間自体は結構長いです。

しかし、いつやるかというスケジュールは
かなり自由に組める働き方、
ライフスタイルを選ぶようにしています。

収入よりもそれが大事です。

だから収入面で
条件がとてもいいオファーがあっても
毎週スケジュールが固定されるとか
拘束時間が長いものはお受けしません。

逆にやりたいことで
自由な時間にできるお仕事は
オファーをいただくと嬉しいです。

たとえば「こんなテーマで記事書いて
いただけませんか」というような
執筆のご依頼などです。

もちろん書きたいテーマでなければ
やりませんが、
書きたいテーマならとても嬉しいです。

自分一人でコンテンツをつくるよりも、
テーマを与えていただくと
新たなニーズに気付けるからです。

「あ、このテーマもいいな。
書きたいし、書ける。
誰かの役に立てそう!」という
広がりができます。

そこに気付かせていただけることが
嬉しいのです。

そうして書いた記事は、
自分のセミナーのコンテンツにも
使うことができますし、
コラムのネタにもなります。

正直、そういう原稿料自体は
高いわけではありません。

何時間も何日もかけて推敲して
書き上げていくので
その原稿料を時給換算したら
何百円というときもあります。

それだけでは全然収入にはなりません。

ですが締め切りさえ守れば、
いつやってもいい、
自由な時間にできるというのが
私の価値観とはすごく合っています。

自分のコンテンツの幅も広がり、
書いたものは資産として残っていきます。

さらには、
プロの中に校正や編集をしていただけると
すごく読みやすくなり、
私もとても勉強になります。

一石二鳥どころか
三鳥にも四鳥にもなります。

だからとてもうれしく、
そういうお仕事は
させていただくことが多いです。

自分の心からのニーズなら、
どんなコンセプトもOK!

こんなふうに人それぞれこだわりの
ポイントは違います。

だからどんな
ビジョンやコンセプトでもOKです。

犯罪でなければ、
こんなビジョンやコンセプトは
おかしいとかダメということは一切ありません。

人それぞれの価値観で、
一番大事にしたいことを
大事にすればいいのです。

1つだけ確実なのは
「自分のこだわりポイントはここだ!
コレさえ満たされてたら私は幸せ」という
その人の心からのニーズを
見つけられてる人は幸せです。

逆にそれがまだ自分で気付けていないのに
散発的にいろんなことをがんばっても
幸せ感にはなかなか
つながりにくいでしょう。

本当に自分がどうして行きたいのか、
自分が心から求めるライフスタイルや
キャリアはどんなものなのか。

そこは一番大事なポイントなので
ゆっくり時間をかけて探してみてください。

答えはあなたの中にあります。

そのあなたのこだわりポイントが
ビジョンやコンセプトになります。

コンセプトを考えるぞ!決めなきゃ!と、
頭で考えて何かそれっぽい
カッコいい文言をひねりだすのではなく、

自分の心が勝手にワクワクしてしまうとか
自分の心が求めていることを
ちゃんとキャッチできることが大事です。

そしてそのためには、
まずはたくさんの人の生き方とか働き方に
触れていくことです。

こんな生き方もあるのか、
こんな働き方もあるのか、
これでもOKなのか。

いい悪いとジャッジせずに
たくさんの情報を知っておく。
その引き出しが自分の中にないと
自由な発想はできません。

本日のまとめ

まずは
たくさんの情報に触れて、
引き出しを増やしながら、
自分のニーズに気づいていきましょう。

その本当の自分のニーズから
ビジョンやコンセプトは
おのずと見つかっていきます。

今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

さらに学びたい方は、
無料教材もどうぞ。

自分らしく幸せを実現する
ライフキャリアデザインについて
詳しく知りたい方はこちら