経営者・ビジネスパーソン専門
コンセプトデザイナー/
心理コンサルタントの常光です。

幸せなキャリアやライフスタイルを
つくっていきたいけど、
一体何から取り組めばいいんだろう?

そんな疑問を感じたことはありませんか?

取り組む順番を間違えてしまうと
せっかくがんばっていても
なかなか成果につながりません。

逆効果になってしまうことすらあります。

そこで今日は、
幸せなキャリアやライフスタイルをつくっていくために
一番最初に取り組むべき
一番重要なことについて
お話ししていきます。

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まずは目に見えるもので
重要なポイントを理解しよう

キャリアやライフスタイルは
目に見えないので、
どうしても抽象的で
イメージがわきにくい
という方もいらっしゃいます。

そこでまず、インテリアデザインを例に
お話していきます。

キャリアデザインも、
インテリアデザインも
同じデザインなので、
共通点がたくさんあります。

まずは目に見えるインテリアを例に
全体の流れや重要なポイントを
理解していきましょう。

一番大きな根本的な違いはなに?

こちらの写真は
私がデザインしたクライアントTさんの
お部屋のビフォーアフター写真です。

私はインテリア単体の仕事はしていませんが
クライアントさんからご要望があれば、
ライフキャリアデザイン、
人生設計のコンサルティングの中で、
インテリアについてもアドバイスしています。

自分らしく幸せなキャリアや
ライフスタイルを手にするには、
住環境やオフィス環境も、
とても大事なポイントです。

このビフォーとアフターのお部屋で
一番大きな根本的な違いを
1つ挙げるとしたら、何だと思われますか。

続きを読み進める前に、
ちょっと考えてみてください。

何でもいいです。

第一印象で、
ここが一番根本的に違うというところを
1つ思い浮かべてください。

この質問をすると、9割以上の方が
「アフターの方が物が少なくなりましたか?」
と、おっしゃいます。

確かに、アフターの方が
一見すると物が少なく見えます。

でも実際にはビフォーとアフターとで、
物の量は同じです。

むしろアフターの方が、
ベッド、デスク、チェア、収納など、
家具が増えていますから、
物の量は増えてるかもしれません。

本当の課題を取り違えないように注意!

たしかにビフォーのお部屋は
ごちゃごちゃして物が多いように見えます。

しかし実際には
それほど物の量は多くありません。

ビフォーのお部屋の本当の課題は
物の量が多いのではなく、
収納の容量が足りないのです。

だから収まりきらずに
ごちゃごちゃ見えてしまっているだけなのです。

そこで、アフターの部屋では、
お部屋の物がすべて入る容量の収納を
ベッドの下と足元に作りました。

物の量は同じで、
見えているか隠れているかの違いです。

では、この隠す収納を作ったところが、
一番大きな根本的な違いなのかというと、
それも違います。

確かにそこは違いではありますが、
一番大きな根本的な違いではなく、
細部の違いです。

その細部の違いを作った、
根本的な違いが別にあります。

また、「壁紙がオシャレになりましたね」と
ほめていただくこともあります。
ありがとうございます!(^-^)

壁紙のチョイスを
ほめていただいて嬉しいですが、
これも収納と同じで、細部の違いです。

一番大きな根本的な違いではありません。

一番大きな根本的な違いは…

ではそろそろ答えを言いましょう。

一番大きな根本的な違いは、
「どんなお部屋にしたいのか」という
ゴール設定があるか、ないか
です。

最初のお打ち合わせの段階で、
このクライアントのTさんにも
「どんなお部屋にしたいとかイメージありますか?」
「もうめっちゃ漠然ととかでいいので、
何かイメージあったら教えてください」と
お伺いしました。

それに対するTさんの最初のお答えは

「うーん …どんなって言われても…
どんなのかな?」

つまり、どんなお部屋にしたいのか、
ゴール設定を
あまり考えていらっしゃらなかったんですね。

最終ゴールの目指しているところが
見えていなかったら、
それは理想の部屋にならなくて当然です。

言われてみたら
当たり前の気がしますが、
こういう肝心のところが
盲点になってしまうことはよくあることです。

では、Tさんはなぜ
肝心のゴール設定を考えておらず、
そのことにも気付いていなかったのでしょうか?

Tさんが陥ってしまっていた悪循環

Tさんは、
何も考えてなかったわけではありません。

むしろ、たくさん考えて
あれこれ行動しておられました。

ゴール設定以外のことに
気をとられてしまい、
そちらに一生懸命になってしまっていたんです。

だから肝心の「どんな部屋にしたいか」が
考えられていませんでした。

ではTさんは何を一生懸命考えておられたのか。

それは、「断捨離しないと」とか
「物が多すぎる。 どうしたらいいんだ」
ということでした。

実際に何回も断捨離を試みて、
一時的には物を捨ててスッキリするけど、
理想のお部屋にはならない…
それを繰り返しておられました。

そもそもこのお部屋は物が多いわけではなく、
Tさんは余計なものを
持ちすぎているわけでもありません。

だから、断捨離をすると
必要なものまで捨ててしまうことになり、
結局買いなおす。

そんな繰り返しでした。

手段が悪いのではなく、
考える順番が違う

断捨離が悪いとか
断捨離しても効果がないということでは
まったくありません。

考える順番が違うのです。

まず、どんなお部屋にしたいかという全体像、
ビジョン、コンセプトがあった上で、
それを実現するための手段として、
断捨離が必要ならする。

こういう順番になります。

だからTさんが求めている部屋や暮らしのイメージが
「すごくモノが少ない、
シンプルでミニマムな暮らし」であれば、
断捨離はすごく効果的だったでしょう。

ただTさんの場合は、
求めるビジョンやコンセプトが
ミニマムな暮らしではありませんでした。

「スッキリしたい」という想いはお持ちでしたが、
「ミニマムに暮らしたい」とは
まったく思っておられませんでした。

だから物を捨てても
理想のお部屋にはならなかったのです。

お部屋づくりをするときに、
全体像をイメージせずに
いきなり細部の具体的な手段をがんばっても、
効果はありません。

また、全体像を決めずに、
「このカーテン好き。
このカーテンにはこのベッドが合う!」とか、
細部同士を組み合わせても
求めているお部屋にはなりません。

好きなものを組み合わせて
部屋の中の物が全部好きなものだとしても、
それだけでは好きな部屋にはならないのです。

「このカーテン好き」という
好きなものから入っていくのは、
もちろんいいのですが、

「このカーテンが映える
こんなお部屋にしよう」という
全体像から決めていく必要があります。

細部の積み重ねで
全体をつくっていくのではなく、
全体像をイメージしてから細部を決める。

これがデザインの流れです。

「どうやったらできるか」の前に
「そもそもこれ必要?」を問いかける

ライフキャリアデザイン、
人生設計もまったく同じです。

「この資格を取りたいけど勉強が続かなくて…」

そんなご相談をお受けすることもあります。

勉強の仕方を考える前に、
「そもそもその資格でいいのか?」

「どういうキャリアを目指しているのか?」

という全体像が考えられているかが一番大事です。

効果的な勉強方法のハウツーを求めて
ご相談に来られたクライアントさんが
1回の相談後に
「そもそもこの資格取るのやめます」
「別にやるべきことがあると気づきました」と
なるのはとてもよくあることです。

貴重な時間を必要ない試験勉強に費やさずに済み、
必要なことにしっかり取り組めるようになって
本当によかったなと思います。

全体像はこう考えよう

ここで言葉の定義をしておきましょう。

全体像をイメージするときには、


ビジョン:将来のあるべき姿

コンセプト:
 それを実現するための具体的なテーマ


この2つをまずは意識してみましょう。

ちなみにTさんのお部屋の場合は、
こんなビジョンとコンセプトを決めました。


ビジョン:リラックスして過ごせる寝室

コンセプト:
 スッキリシンプル!オトナがこもれる秘密基地。

具体的に叶えたいこと

  • Web会議やちょっとしたパソコンワークに対応
  • 収納を作り、取り出しやすく機能的に
  • 動画やマンガなどお一人時間をゆったり過ごせる

ビジョン・コンセプトとは
どのようなものか

Tさんの部屋のビジョンは
「リラックスして過ごせる寝室」ですが、
リラックスして過ごせる寝室にも
いろいろあります。

というか、世の中の寝室のほとんどが
リラックスして過ごる寝室でしょう。

寝室というのはそもそも
ゆっくりお休みになるための場所ですから。

友達30人呼んで
ホームパーティーできる寝室というのは
聞いたことがありません(笑)。

安眠できなさそーw

ですからビジョンというのは、
そんなに具体的ではなく、
「まぁ当たり前だよね。」と
いう感じのことでOKです。

コンセプトは、
その世の中に数ある
「リラックスできる寝室」の中で
「私が求めるリラックスして過ごせる
寝室っていうのはこうなんです」と、
もう少し具体的にしていきます。

そのビジョンとコンセプトは、
Tさんが具体的に叶えたいことはなにか、
Tさんのニーズを様々な角度から
たくさん吸い上げていく中で決まっていきます。

コンサルタントが
「今どきのインテリアはこうすべき!」などと
押し付けるわけではありません。

住人であるTさんのニーズから発想します。

だから、ビジョンとコンセプトを作るために
一番大事なのは、
Tさんのニーズを知ることです。

Tさんのニーズを把握するために
取り組んだこと

最初、Tさんは
「物が多すぎるから断捨離しないと」と
しきりにおっしゃっていました。

そもそもそれが悪循環の元凶です。
そこで、一番大事な自分のニーズを
しっかり考えていただけるよう、
私からこのようにお伝えしました。

物は全然多すぎないです。
収納が足りていないだけなので、
今、お部屋にある全ての物が
ちゃんと収納できる容量の収納を作ります。
だから物は一切捨てなくて大丈夫です。

断捨離はもう忘れて、
『自分がどんな部屋で、
どんな時間過ごしたいか』という
ご自身のニーズを
一生懸命考えてください。

そして、Tさんの趣味や普段の過ごし方、
お困りの点などを
時間かけてゆっくりヒアリングしました。

また、お好きな色や
お好きなインテリアテイストも
ヒアリングしていきました。

しかし、
これは専門家ではないので、
「自分でもどんなのが好きか
よく分からない」という人が大半でしょう。

だから言葉で
「どんなのが好きですか?」と聞くのではなく、
一緒にパソコンで画像検索をしたりしました。

「インテリア おしゃれ」とか
「インテリア リラックス」とか
自分の好みのキーワードを入れて
画像検索したら、
いっぱい出てきます。

とても便利ですね。

その画像の中で
好きなもの、嫌いなものなどを
教えていただきながら、
イメージを共有し、
Tさんご自身にも自分の好みやニーズに
気付けるようサポートしていきました。

さらに、
私から家具屋さんを2軒ご紹介して
見に行っていただきました。

実際の座り心地とか、触り心地とかが
とても大事ですから、
現物を見て、触れて、感じることは大事ですね。

店舗のデザインなら、
流行を取り入れることもとても大事です。

しかし、個人の住宅の場合には、
流行りのデザインであることよりも、
住む人のニーズに合っていること、

そこに住む人が
心地よく幸せに暮らせる空間である
ということが一番大事です。

住む人のニーズを把握する、
本当の想いを把握するというところは、
一番大事なことなので、
一番時間をかけていいと思います。

そしてほとんどの人が
「自分がどうしたいか」という
自分のニーズが分かっているようで
分かっていなかったりします。

その根本が分かっていないのに、
本当に望む将来像ができるわけがありません。

だから時間をかけて
クライアントさんご自身が
自分の本当のニーズに気付けるように
サポートすることを私は大切にしています。

焦って取り組んでも
結局は損するだけ

最初からなぜか
「早く家具決めないと!」とか
「壁紙どうしよう」とか
いきなり細部に入って
「早くしないと」と焦ってしまう人もいます。

しかし、まったく
焦る必要はありません。

焦って本当に求めてるものではないものを
買ってしまうと、

「やっぱりちょっと使い心地が悪いな」とか
「安かったから買ってしまったけど、
あまり気に入ってないな」ということになり、
買い直しややり直しになります。

結局はお金も時間も損してしまいます。

「もったいないから使おう」と
気に入っていないものを使い続けるのも
人生の満足度を考えると
もったいない話です。

だから、自分が何が好きかを探したり、
「こんな部屋もあるのか!」と
選択肢を増やすところは
楽しみながらじっくり情報収集して
時間をかけてやればいいのです。

ライフキャリアデザイン、人生設計も
まったく同じです。

どんなライフスタイルにするかとか、
どんなキャリアにしたいかという
自分が心から求めるニーズに気づいて、
ビジョンやコンセプトを作っていく。

これが一番最初に取り組むべき
一番大事なことです。

ここはたっぷり時間をかけて
じっくり取り組んで大丈夫です。

逆にそこで焦って、
「30代のうちに
これもやっておかなきゃ!」というように
やみくもにがんばることは得策ではありません。

Tさんが断捨離をがんばっておられたように
やみくもにがんばっても
自分が心から求めるニーズに合っていなければ
ほとんど成果は出ないですし、
あんまり意味がないでしょう。

デザインの流れを把握しよう

冒頭で、このビフォーアフターの違いについて、
「どんなお部屋にしたいか」という
ゴール設定があるかどうかとお伝えしました。

別の言葉で言い換えると、
「コンセプトがない部屋」
「コンセプトがある部屋」とも言えます。

壁紙が変わったりとか、収納ができたことは
一番大きな根本的な違いではなく細部の違い、
というのはこういうことです。

「スッキリシンプルで
オトナが一人でこもって
趣味の時間を楽しめるような
リラックスできる寝室をつくるんだ」という
ビジョン・コンセプトがあるから、
その全体像を満たすために
この壁紙を選び、
この収納を作ったのです。

全体像があるから細部が決まります。

目についた問題点を一つずつつぶしていって、
細部を一つ一つきっちりやっていれば
その積み重ねで全体像ができていく
というわけではありません。

それは考える順番が逆なのです。

デザインの流れというのは、
必ず全体像があってからの細部です。

川の流れに例えて、
「上流側から下流側へ」と言われます。

川の流れと同じように、
下流から上流に流れていくことはありません。

だから細部を積み重ねていったら
全体ができるということはなく、

全体像を作ってから
細部を決めていきます。

ライフキャリアデザイン、
人生設計も同じです。

いきなり「この資格を取ればいい」と
いうような細部に入ってしまうと

細部の寄せ集めだと
全体像がバラバラになってしまいます。

いきなり細部に入らずに、まず
自分の人生やキャリアの全体像、
コンセプトを作っていきます。

本日のまとめ

今日は「幸せキャリアをつくるために
最初に取り組むべきこと」というテーマで
お話をしてきました。

最初に取り組むべきことは、ずばり!

コンセプト作り。
コンセプトデザイン。

です。

いきなり細部の具体的な行動計画に入らずに、
自分が人生に求める全体像を
把握していきましょう。

「わー!コンセプトデザインってなに?
めっちゃ難しそう!」と
思ったそこのあなた!

次のコラムでは
「具体的にどうやったらコンセプトデザイン、
全体像ができるの?」を解説します。

お楽しみに!

今日も最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

さらに学びたい方は、
無料教材もぜひお役立てくださいませ。

自分らしく幸せを実現する
ライフキャリアデザインについて
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