Aにしようか、Bにしようか…二択で迷ったことはありませんか?

今日のランチはエビフライがいいか、ハンバーグがいいかという小さな決断から、ヘッドハンティングのお誘いを受けるかどうかや、結婚するかしないかという大きな決断まで、人生には様々な決断があります。

この記事では、二択で迷ったときの、より幸せになる選び方について、キャリアコンサルタント・臨床心理士の立場で解説します。

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「未来の自分がより幸せ」になる選択をする

二択で迷ったら、「未来の自分がより幸せになっている方」を選びましょう。

「今ラクな方」よりも、「未来がより良くなっている方」、

そして、人から見てどうかよりも「自分が幸せそうかどうか」が大事です。

そのような決断を積み重ねていくと、決断するたびに人生はより幸せなものになっていきます。

魅力的なオファーでも、
自分が幸せでなければ意味がない

二つの仕事のどちらをとるかで迷ったら、それぞれを選んだ5年後の自分を想像してみましょう。

より魅力的で、目がキラキラ輝いている、素敵なあなたがいる方がきっと正解です。

「年収は上がってブイブイ言わせてるけど、目の奥が全然笑っていない…死んだ魚の目をしている…全然楽しくなさそう…疲れててかわいそう…(T_T)」そんな5年後のあなたがいたら、

世間や人からはうらやましがられる魅力的なオファーであっても、あなたにとっての幸せな選択ではなさそうです。

頭で考える条件と、
一緒にいてお互い幸せな人は違うこともある

結婚に際して、一緒にいて楽しいAさんか、経済的にも精神的にも安定しているBさんか?そんな二択で迷うことがあったら、それぞれの人と一緒にいる10年後の自分を想像してみましょう。

客観的に見て「幸せそうなカップルだなぁ~」と見ているだけでほほえましく、心が温まる方が、きっと正解です。

楽しい方が幸せか、安心できる方が幸せかは人それぞれ違います。

頭で考える条件と、一緒にいてお互い幸せな人は、必ずしも一致しないこともあります。

未来の自分たちをイメージして、どちらがより幸せそうか、自分の心に聴いてみて下さい。

やってもやらなくても、
どっちでもいい場合もある

何かをやるかやらないかで迷ったら、

3年後のやった自分と、3年後のやらなかった自分をそれぞれ想像してみましょう。

どちらも同じくらい幸せそうなら、はっきり言って、その「何か」は、やってもやらなくても、人生には影響ないということです。

だからどちらでもいいので、コイントスでも、あみだくじでも、何でもいいから決めてしまいましょう。

どっちでもいいことを迷っている時間がもったいないです。

さっさと決めてしまって、やらないのであれば別の楽しいことや、やりがいを感じることに時間を使いましょう。

やるのであれば、とっとと行動してしまえばいいでしょう。

こんなふうに迷ったときには「未来の自分がより幸せになる方」を、今、選んであげるのがおすすめです。

いつも二択で考えてしまう人は要注意!

しかし、人生を決めるときに、いつもこんなふうに「あれかこれか」の二択で考えてしまう方は要注意です。

「起業か、就職か」、「Aさんか、Bさんか」、「やるか、やらないか」――そんな二択で考えている時点で、一番大切なことを見失っているかもしれないからです。

自分らしく幸せな人生を作っていくには、二択から選ぶのではなく、「自分はどんな人と
どんな人生を送りたいのか」
この大きな質問に自分なりの答えを自分で見つけていくことが一番大切です。

その理由は、二択から自分が幸せになる方を選ぶことが100回出来たとしても、その100回の選択肢の中に「一番自分が求めていること」が入っておらず、「マシな方を選ぶ」ことを100回繰り返していただけだったら、ほとんど意味がないからです。

そもそも二択で考えてしまっている時点で、視野が狭くなっている可能性があります。

決断力がある人は、
勇気や勢いに頼らない

よい決断とは、「勇気をもって清水の舞台からエイヤッ!」と飛び降りるような選択ではありません。

「自分はこんな人だし、将来こんなふうになりたいし、こっちの方がよさそうだなー。うん。だったらやっぱりこうするのがいいよね。」と、自然と答えが出て行動できる状態です。

二択からマシな方を選ぶのではなく、様々な可能性や選択肢がある中から、次に進むべき道が自然に見えてくる状態です。

決めることエネルギーを使うより、決めた後、行動し続けることにエネルギーを使う方が大事です。

私はクライアントさんから「勇気が出ないから背中を押してください」と頼まれることもありますが、背中は押しません。

本当に納得のいく決断は、勇気や勢いは全くいらないからです。

「誰かに背中を押してもらわないと行動できない」というのは、本当にやりたいことではないのか、自己肯定感が低すぎるのか、そもそも何かがおかしいです。

そのような状態で背中を押されて一瞬は行動できるかもしれませんが、長続きはしませんし、行動するためにいつも背中を押してくれる誰かが必要というのは、自律した生き方とは言えません。

自分らしく幸せな選択をするために

幸せな決断をするためには、自分がどんな人で、何にワクワクして、どんなことは嫌いなのか、自分をよく理解していることが必要です。

これを「自己認識」と言います。

また、自分の決断を、「これでいいんだ」と自分で認められる自己肯定感も必要です。

幸せな決断をするために必要なのは、勇気や誰かに背中を押してもらうことではなく、自分をよく知り、自分で自分を認めること。

これに尽きます。

「決める勇気がない」、「優柔不断で困る」、もしあなたがそう思うことがあるのなら、必要なのは勇気ではなく、自分の「好き!嫌い!」や「やりたい!やりたくない!」、「得意、不得意」をありのままに客観的に認識することです。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いた人

常光瑞穂

人と組織のWin-Winで幸せな成長を支援する心理コンサルタント。国家資格キャリアコンサルタント。臨床心理士。

京都大学大学院工学研究科修了後、子どものころから憧れたエンジニアとなるが当時の長時間労働の働き方が合わず1年余りで退職。自身のキャリアが見えなくなったことを機に京都大学、立命館大学大学院にて心理学を学ぶ。2003年開業。修士(人間科学、工学)。