『幸せビジネス心理学』開発者、
心理コンサルタントの常光です。
「仕事は求人に応募してやるもの」
「仕事は依頼を受けてやるもの」
と捉えている人がいます。
一方で、
「仕事はどこにでもあるもの」
と捉えている人もいます。
どちらがいい悪いはありませんし、
どちらが正解/不正解ということも
ありません。
二つの捉え方がある、
ただそれだけのことです。
前者と後者では
目の前にある同じ現象が
全く違って見えます。
同じ話をしてもかみ合いません。
目次
「仕事は依頼を受けてやるもの」と
捉えている人は、
「依頼される、選ばれる自分になろう」と
考えます。
「どんな資格を取れば
選ばれるだろうか?」とか
「どんな実績を作れば
選ばれるだろうか?」と考えます。
ビーチに落ちている
たくさんの貝殻の中で、
選んでもらうために、
一番きれいで輝く貝殻になろうという戦略です。
一方で、
「仕事はどこにでもあるもの」と
捉えている人にとっては、
世界中のありとあらゆる人の様々なニーズが、
「これも仕事になるなぁ」
「あれも仕事になるなぁ」
「なるほどそうか、
こういう仕事もありだよね」と見えます。
私は子どもの頃、
桜貝が拾えるビーチに
連れて行ってもらったことがありました。
目の前のピンクのキレイな貝殻に
テンションが上がり、
夢中になって
「あれもキレイ!」「これもキレイ!」と
片っ端から拾っていたら、
「みずほちゃん、そんなに拾ってたら、
このビーチの貝殻
全部拾って帰ることになるよ」と
大人に笑われました。
そう言われて顔を上げてみると、
本当に海岸一面に桜貝が落ちていて
「ほんとだ~!全部キレイ!」とビックリし、
落ち着きを取り戻しました(笑)。
それからは、
桜貝を拾うことはやめて、
「キレイだなぁ~!」とただただ鑑賞して、
帰り際に少しだけ拾って帰りました。
ビーチ中にたくさんあるものを
焦って拾い集める必要はないですからね。
「仕事はどこにでもあるもの」と
捉えている人にとっては、
仕事はこの桜貝のようなものです。
世の中にたくさんあふれている
人のニーズを満たしたり、
ウォンツを叶えること
すべてが仕事になり得ます。
やりたいことややれることを
全部やる時間など
とてもありません。
誰かに認めてもらうためではなく、
世の中のニーズを満たし、
ウォンツを叶えるために働きます。
結果として認めてもらったり
誰かに喜んでもらえたら、
ああよかったなぁ、
嬉しいなぁと思いますが、
それが目的ではありません。
選びきれないほどたくさんある、
「あれも面白そう!」とか
「これもまぁいいよね」とか
「こういう選択肢もありか!」の中から、
何かを選んでやることになります。
好きなことを仕事に選ぶ人もいれば、
仕事以外のもっと好きなことややりたいことに
時間とエネルギーを割くために
効率的に稼げそうなことを選ぶ人もいます。
「世界をこうしたい」というような
志や想いで選ぶ人もいます。
選び方にも正解不正解や
よい悪いはありません。
ただその人なりの価値観や
選び方があるというだけです。
私自身は
「仕事はどこにでもある」と感じています。
人のニーズやウォンツには
限りがないからです。
15年前に
「ガラケーで十分。
メールと電話しかしないし」と
言っていた人のほとんどは、
今やスマホを手放せなくなっています。
家電やカメラなどを買い換えると
「うわ!こんなに進化してるのか!」と
驚かされます。
買い換える前は
旧機種で十分便利と思っていて
何にも不満は見当たらなかったのに、
新機種を知ってしまったら、
もう旧機種には戻れません。
いつだって、
どんな環境にいる人だって、
人は潜在的にもっと幸せになりたいし、
もっと便利になりたいものだし、
もっと楽しくなりたいものです。
人の欲望には限りがありませんから、
人の欲望を満たす仕事も無限にあります。
「仕事はどこにでもある」と
捉えている人は、
上流側のまだ形になっていない
「人々の潜在的なニーズやウォンツ」を見て
「仕事はどこにでもある」と感じます。
「仕事は依頼されてやるもの」と
捉えている人は、
その「潜在的なニーズやウォンツ」が
人々の中でかなりはっきりと意識され、
具体化されて、
「こんなことを解決してほしい」と
明確な依頼として
下流側に流れてきたものだけを
「仕事」と捉えています。
ハローワークで検索できるものや
お客様からの直接のご依頼を
「仕事」と呼ぶ人と、
世の中で必要とされているものや
まだ形になっていない願いを叶えることを
「仕事」と呼ぶ人。
同じ話をしていても
かみ合わなくて当然です。
流しそうめんを
上流側で流す人からみたら、
「そうめんはいつでも食べられるもの」です。
自分のタイミングで食べたい時に
食べたいように食べられます。
流してもいいし、
流さなくてもいいです。
流しそうめんを
下流側で食べる人にとっては、
「そうめんはいつ流れてくるか
分からないもの」です。
お腹がいっぱいでも
「取れる時に取っとかないと
次取れないかもしれないし」と
無理して食べることもあります。
空腹で待っているのに
流れてこない時もありますし、
流れてきたものが目の前で
別の人に取られてしまうこともあります。
繰り返しますが、
どちらがいい悪いはありませんし、
どちらが正解不正解はありません。
下流側でそうめんが
流れてくるのを待つ
ドキドキ感やワクワク感という
楽しみもあります。
というか、流しそうめんの醍醐味は
まさにそれですね。
空腹を満たすだけなら
流さない方がいいですし笑
世の中の多数派は、
「仕事は依頼に応えるもの」
「ハローワークや求人サイトで探すもの」という
下流側の視点で捉える人です。
流れてきたそうめんを
いかにキャッチできるか!が
大事と考えます。
自分のところに
流してもらえるように
「こんな資格がありますよ!」
「こんな実績がありますよ!」と
アピールしたり、
ライバルよりもタイミングよく
ちゃんと取れるように
一生懸命頑張る人が
多いように感じます。
「どこにそうめんを流そうか?」
「誰がお腹が空いてるかな?」
「ここにそうめん流れてきたら
みんな面白いんちゃう?」などと考えて、
竹を割って水路を作って
そうめんを流そうとする人は少数派です。
心理コンサルタントをしていると、
「常光さんは、
そうめんが流れてこなくて困っている
下流側の人に
上流側になればいいよと教える人だ」と
思われることがありますが、
それは全くの誤解です。
私は少数派である
上流側の視点を持つ人のために
心理コンサルタントをしています。
上流側の視点の人は
少数派であるがゆえに
理解されにくかったり、
公平に真っ当にお仕事をされていても
下流側の人から
「そうめん流れてこないわよ!
ズルしてんじゃないの?」などと
誤解されることもあります。
「あなただけそうめんにありつけて
いいですよねー」と
ねたまれることもあります。
別に独り占めしたいわけではないので、
「あなたもこうすれば
そうめん作れるし、
誰でも流せますよ」とお伝えしても
「それはあなただからできるんですよ」と
言われることが多いかもしれません。
伝え方を間違えると、
「偉そうに!上から目線だ!」と
余計ややこしくなることすらあります。
人として偉そうにしているつもりもないし、
相手を見下しているわけでもないのですが、
視点が違うので伝わらないのです。
そのため、
言葉を選んで慎重に…と気を付けていると、
遠回しすぎて
もっと伝わらないことになります。
ずっと言葉や習慣が違う国で
暮らしているようなものです。
少数派であるがゆえに
同じ視点を持つ仲間に恵まれないと
アウェイ感を持つこともあります。
理解されなさ過ぎて
「私が間違ってるのかな?」と
自分を責めてしまうこともあります。
そうめんをたっぷり持っていて
自分で食べることもできるし、
流して他の人と一緒に楽しむこともできるのに
「自分が流すんじゃなくて
待ってなきゃいけないんだよな。
認めてもらって
流してもらわないといけないんだよな」と
下流側にならなければと
必死に頑張って
わざわざ不安になろうしたり、
持っているそうめんを腐らせている人もいます。
そんな上流側の視点を持つ人が、
「自分は少数派だけどこれでいいんだ!」
「これは自分の強みなんだ!」と
ありのままの視点に自信をもって
さらに楽しく進んでいけるように
私は心理コンサルタントをしています。
私自身も少数派の上流側の視点の人なので
普段の生活では
視点の合う人と出会う機会は
それほど多くはありません。
(それはそれで常に海外旅行気分で
楽しさもあります。)
心理コンサルタントの仕事を通じて
同じ視点のクライアントさんに出会い、
未来のビジョンや展望など
発想することをとても楽しんでいます。
「お!この人も上流側の人だ!」という
クライアントさんに出会うと
「初対面なのに通じる~!
話しやすい~!」とテンションが上がります。
流しそうめんや水の流れに例えて
「上流」「下流」という言葉を使っていますが、
どちらが上でどちらが下という優劣はありません。
流れを作る人になりたいか、
受け取る人になりたいか、
その違いだけです。
流れを作る人になれば、
自分で流れを作ることもできますし、
他の人が作った流れを
受け取ることもでき、
その時々でやりたい方を選べます。
流れを作ることができない人は、
他の人が作った流れを受け取るだけです。
優劣はありませんが、
選択肢の多さは桁違いです。
選択肢が多すぎると選べない、困る、
という人もいますので、
繰り返しますが
どちらがいい悪いや優劣はありません。
ただ、2つの視点の違いがある
というだけです。
自分に適した方を選ぶために
ご参考になれば幸いです。