『幸せビジネス心理学』開発者
心理コンサルタントの常光です。
毎日楽しいですか?
好きなことをしていますか?
毎日充実していますか?
この質問にすべて
「はい」と答えながら、
表情や態度が
あまり楽しそうではない
人たちがいます。
人当たりよく、
お仕事をきっちりされ、
お客さまからの評価は高く、
一見お仕事は順調そうです。
表面だけを見ると
順調そうに見えるのですが、
ご本人はあまり
楽しそうではありません。
いわゆる優等生タイプの方が
多いように感じます。
目次
お話を聞いてみると
「まぁ充実してます。」
「ありがたいです。」
「まぁ仕事ですから
しんどいこともありますけど
悩んでるわけではないです」
「いろんなご依頼があって
大変ですけど
別にイヤなことじゃないですし、
お役に立てればいいのかな」
そんな言葉が多いです。
めっちゃ楽しいわけでもないけど
すごくイヤなわけでもない、
何だか煮え切らない態度です。
コミュニケーションでは
言葉よりも態度や表情の方が
何倍も相手の印象に残りますので、
こういう方は、
「充実している」
「好きなことをしている」
という言葉よりも、
「なんか楽しくなさそうだな。
無理してがんばってそうだな」
という印象を
周りの人に与えています。
心理コンサルで
「別にイヤじゃないってことは
めっちゃ楽しいわけでもない
ってことですか?」
「本当にやりたいことなら
『別にイヤじゃない』なんて
わざわざ言わず『やりたい!』って
ストレートに言いませんか?」
「それって、○○さんがやってあげたら
お客さまは嬉しいとは思いますけど
本当に○○さんがやりたいことですか?
○○さんのビジョンにあってますか?
そもそも○○さんのお仕事で
何をどこまでやるのか、
ご自分のビジョンやプランが明確になってますか?」
そんなふうにお伺いしていきます。
すると、
「あ。お客さまに喜んでいただけるのは
うれしいけど、
別に私の仕事じゃないですね。」
「ブレてましたね。
しかもブレていたことにも
気付いてませんでした。」
という展開になることも多いです。
「好きなことをしたいけど
実際ご依頼を断るのは
勇気がいるなぁ」
という方もいらっしゃいます。
実は、その方にとって難しいのは
「断ること」ではありません。
一番難しくて、
かつ一番大事なポイントは、
「自分の気持ちを正しく認識すること」です。
優等生タイプの方は、
それが難しく、
「別にイヤなことじゃないですし」と
自分の気持ちに
フタをしてしまう人が多いようです。
「せっかくご依頼いただいているのに
それを喜べないなんてダメだー!」と、
気が進まないと感じることすら
自分に許可しておらず、
自分のビジョンやプランを
振り返ることもなく
「別にイヤじゃないしできます!」と
自分にも他人にも言い聞かせることがあります。
誰に頼まれたわけでもないし、
強制されている訳でもないのに、
なぜか気合と根性で駆け抜けようとして、
無意識にガマンを重ね、
ガマンしていることにすら気づきません。
さらには楽しそうにしている人を見て、
「あの人はいいですよねぇー」と
ちょっとうらめしそうだったりします。
「自分の人生を生きよう」と言葉で言いながら、
自分で自分の人生を選ぶことを
心の底では許可していないのです。
子どものころ、
みんながイヤがる係の仕事をして
先生に褒めてもらえて
みんなにも喜んでもらえて
うれしかった。
会社の休憩室を掃除したら
「わーキレイになったね!
○○さんやってくれたの?
ありがとう!」と
みんなに喜んでもらえて
うれしかった。
そんなふうに
「みんなに喜んでもらえたり、
ほめられるのが嬉しかった」
という経験を
いっぱい持っている
優等生タイプの方は、
大人になって
「好きなことをやろう!」と
思ったときに、
「誰かに喜んでもらえることを
やりたい!」と考えがちです。
そのこと自体は
いいことでも悪いことでもありません。
何に楽しさを感じ、やりたいと感じるかは
人それぞれですからね。
ただ、このときに優先順位は
1.本当に自分がそれを好きか、
やりたいか
2.その自分がやりたいことのうちで
相手に喜んでもらえそうなこと、
成果が出やすそうなことは何か
という順で考える必要があります。
この順番が逆になると
「喜んでもらえて
仕事の引き合いはいっぱいあるけど
あんまり楽しくない」
「最初は嬉しかったけど
だんだん疲れてきた。
でもイヤじゃないはず!!!」と
自分に言い聞かせてがんばる
という悪循環にハマってしまいます。
何となく心の奥底で
疲れたなぁ…という声が
くすぶりだしてきたころに、
最初は「助かる!」と
すごく喜んでくれていた相手が
だんだん
「やってもらって当たり前」
という態度になってきたり、
「え?別にガマンしてまで
やってほしいって頼んでないよ。
好きでやってるんじゃないの?」
なんて言われた日には
もんもんもんもんもん…
そんな状態になったら、
「自分の心をしっかり見つめましょう」
というサイン。
自分に正直に誠実になれないと、
無意識に他人に対しても
「このくらい我慢してくれてもいいのに」と
他人の気持ちも尊重できなくなります。
互いに気持ちを押し殺して
我慢をしあう人間関係を選ぶのか、
互いに自分の気持ちに正直に生きる
人間関係を選ぶのか、
人それぞれ好きな方を選べばよく、
いい悪いや正解/不正解はありません。
ただ自分がどちらを選択しているのか
自分で気付いているかどうかの違いは大きいです。