経営者・ビジネスパーソン専門
コンセプトデザイナー/
心理コンサルタントの常光です。

今日は
「自己肯定感を高めるために
必要なマインド」について
解説していきます。

自分らしく幸せなライフスタイルや
キャリアを実現するうえで
自己肯定感は最もベースとなる大事なものです。

自己肯定感がないと
どれだけ成果が出ていても
「自分らしく幸せ」にはなりにくいですし、
そもそも強みや好きなことを活かして
自分らしく生き方を
デザインすることができません。

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ポジティブシンキングではなく
客観的に事実を知ろう

結論から言うと、
自己肯定感を高めるためには
自分の能力やスキルと存在価値を
切り離して考えられるマインド
が必要です。

ポジティブシンキングとは違い、
事実をありのままに
観察できることが大事です。

この水筒の水の量を
「まだ半分もある」と捉えるのか
「もう半分しかない」と捉えるのか
どちらがいいのかという
たとえ話がよくあります。

だいたいオチとしては
「まだ半分もある」と
前向きに捉えましょうと
言われることが多いようです。

しかし、この水の量が
充分なのか足りないのかは
目的によります。

外出先からこれから帰るところで、
あと30分で家に着くなら
これだけあれば充分でしょう。

「まだ半分もある」と捉えます。

でも、これから
3時間かけて登山をするなら
これでは全く足りません。

「もう半分しかない」と捉えて
水を買います。

「まだ半分もあるから大丈夫!
ポジティブシンキングで行こう!」
なんて思っていたら危ないですね。

充分なのか足りないのかは
目的によって変わります。

ですから
「まだ大丈夫と思って安心しよう」
という気の持ちようではなく

この場合なら「250mlある」と
客観的に正しく理解することが役立ちます。

ありのままの現実を
正しく把握しているから
「足りないなら水を買い足そう」
という対策もとれます。

目的に対して足りないとしても
「この250mlしか入ってない
こんな水筒には価値がない」と
いうことには全然なりません。

事実をありのままに観察した結果が
どんな特徴であれ、
存在価値とは関係ないのです。

自分をポジティブにとらえるのではなく
客観的にとらえよう

自己肯定も同じです。

ありのままの自分を観察して
正しく理解しているからこそ

好きで得意なこと、強みを活かして
キャリアデザインもできます。

得意な事であっても
とても疲れることや好きではないことなら
「できるけど毎日仕事としてやるのは
キツイな…」という判断もできます。

家事なども
「掃除が好きじゃないし、
毎日こまめに水回りを掃除するのは
面倒くさいな。
半年に一回プロのクリーニングを
お願いしよう。
料理は好きだから、
その分自炊して節約しよう。」
というふうに、自分に合ったやり方を
判断していくことができます。

仕事なら
「こんなお客様に
こういうことを提供したい」という
目的に対して

自分一人の力だけでは
足りないのであれば、

どんなスキルが足りないのか
どんなスキルを持っている人が
必要なのかを判断して

一緒にやるチームメンバーを
集めることもできます。

肯定という言葉の意味は
「その通りであると認めること」
Yes/NoのYesです。

自己肯定は自分についての
ありのままの事実を知り、
それをその通りだと認めること。

つまり、正しく自己理解することが
自己肯定につながります。

よく分かってないのに
「大丈夫!前向きに行こう」と
気持ちの持ちようで
解決するのではなく、

ありのままの事実を
正しく理解することが役立ちます。

客観的に自分を知るためには
他人と比較することも大事

客観的に自分を知るためには
他人と比べることも必要です。

他人と比べることで
自分の強みや弱み、
ありのままの特徴を知ることができます。

例えば、
自分にとっては当たり前で簡単なことでも
面倒とか苦手と感じてできない人もいます。

それが自分の強みになります。

人と比べなければ
それが自分の強みであるとは分かりません。

逆に自分にとっては
すごく苦手でしんどいことでも
それが好きで楽しいという人もいます。

それは自分の弱み、苦手と理解すれば
好きで得意な人にお願いしようとか、
一緒のチームでやろうという対策がとれます。

人と比べなければ
「得意な人や好きな人がいる」と
いうことにも気付きません。

「これはみんな苦手でしんどいけど
がんばってやっているんだ。
やるしかないんだ」と、
好きでもない苦手な作業に
時間とエネルギーを
大量投入することになります。

それでは幸せに成果を出すことはできません。

ですから人と比べることは
とても大事な事です。

ですが、人より何かができるから
それが「自分は自分でいい」という
存在価値にはなりません。

人よりできるという能力や成果と
自分の存在価値を結び付けていると
自己肯定感が低くなります。

ありのままの自分を認める人は
ありのままの他人も認める

ありのままの自分を認めることは
ありのままの自分だけを
認めることではありません。

ありのままの自分を認められる人は
ありのままの他人も認められます。

それを我が家にある水筒を例に
解説していきますね。

こちらの写真のように大小さまざまな
プラスチックの水筒が私の家にあります。

私は真ん中の500mlのものを
一番よく使います。

スポーツジムに行ったりとか
一日外出する時に
私にとってはこの量が
ちょうどよくて便利です。

でも2~3時間買い物に行くだけなら
500mlでは大きいので
350mlの方を使います。

荷物を軽くしたい時には
ペットボトルの方が便利ですね。

うちの家族は
1000mlのものも時々使っているようです。

ですが私は1000mlのは使いません。

食洗器に入らなくて
洗うのが面倒だからです。

キャンプの時など
1個にまとめた方が便利かもしれないですが、
使いやすさよりも
いかに洗わなくて済むかが大事!(笑)

こんなふうに何がいいかは
用途・目的によって違いますし、
同じ家族でも
どれがいいと感じるかは違います。

一番よく使う500mlが
一番価値があるわけでもないですし、

たくさん入る1000mlの方が
価値が高いわけでもありません。

強いて一番価値を感じることを選ぶとしたら
種類があって選べることに
一番価値を感じます。

500mlを一番よく使うからと言って
500mlばかり10個あって
他が全くないとかだと困るわけです。

「みんな違ってみんないい」
というやつですね。

人と比べてできることと
存在価値は関係ない

人よりたくさん入るからエライとか
人よりカラフルだからすごいとかではなく

たくさんの種類があることに
価値があります。

例えば500mlの水筒なら
「スポーツジムにはちょうどいいけど
登山に行くには足りないし、
ちょっとした買い物には大きすぎる」
というありのままの自分の特徴を理解して

「万能ではないけど
このサイズもいていいんだ。
自分は自分でいいんだ。
こういうサイズも必要なんだ。」と
自分にOKを出せているからこそ

「1000mlも、350mlも
みんな違ってみんないいよね」と
他のものにもOKを出せます。

「500mlの自分なんて
1000mlさんに比べたらダメだー!」と
思っていると、

心の奥底で350mlを下に見て
「350mlさんより
ちょっとできるから自分は自分でいい」と、

自分の存在意義を
「人よりできる」というところで
確かめようとすることがあります。

その一瞬はちょっと安心したり
ラクになるかもしれませんが、

その価値観はうまくいかない時に
ブーメランになって自分に返ってきます。

自分よりできる人、
うまくいっている人を見て焦ったり、
「自分なんかダメだ…」と
結局自分を認められず、
自己肯定感が低くなってしまいます。

「自分に自信を持ったら
他人を見下すイヤなヤツになっちゃうかも」
というようなイメージをお持ちの方も
ときどきいらっしゃいますが、むしろ逆です。

自己肯定感が低い人の方が
自分を保つために
「でもまぁあの人よりはマシ」とか
心の中でひそかにマウンティングして
しまうことがあります。

だからどんどん自分を認めてしまって
大丈夫です。

心配はいりません。

能力やスキルと存在価値を切り離せないと
そもそも自己理解できない

能力やスキルと存在価値を切り離せず、
結び付けて考えていると、
そもそも「ありのままの自分」が
理解できません。

頭では、ありのままの自分を客観的に
理解しよう、理解したいって思っていても

心の奥底で
「能力やスキル=存在価値」という
価値観があると

「できない自分が出てきたらイヤだ。
それは認められない」という
フィルターが無意識に働きます。

その状態では
例えば心理テストをしても、
ありのままを回答しているつもりでも

無意識に「こう見られたい自分」を
「これが自分だ」と誤解して
回答してしまったりします。

「よく見られたい」と意識して
わざと回答を曲げているのではなく、
本当に自分の中で「理想の自分」と
「今のありのままの自分」が
混乱してしまって
客観的に正しく観察ができないのです。

そのような状態だと
心理テストを何度やっても
ありのままの自分が分かりません。

そもそも「ありのままの自分」が
分からなければ
ありのままの自分を
認めることもできません。

「自分が好きで成果が出せることは
何だろう?」と考えても
本当に心がワクワクすることや
楽しめることではなく

「こういうことが好きで得意な
素敵な自分でありたい」ということを
「好きなこと」と誤解してしまったりします。

それでは幸せなキャリアデザインはできません。

だから、能力やスキルと存在価値を
切り離せていないと

ありのままの自分を認める以前に、
ありのままの自分を
理解すること自体ができないのです。

ですからまずは、
能力やスキルと存在価値を結びつけずに
切り離して考えられるマインドを
作っていく必要があります。

自分のことは客観的に見られない

能力やスキルと存在価値を結びつけずに
切り離して考えることは
他人に対してはある程度できても
自分に対してはできない方も多いです。

例えば、仕事で失敗した時のことを
考えてみましょう。

すでにミスに対する必要な対策も終わっていて

お客様も「別にたいしたことじゃないし、
大丈夫ですよ。気にしないで」と
おっしゃっているのに、

頭の中でいつまでも
「はぁー…こんなこともできないなんて
情けない」とか

「あー。なんであの時あんなこと
しちゃったんだ」とか

一人大反省会を繰り広げて
しつこく落ち込んでしまう人がいます。

私自身も以前は
そういう時がよくありました。

そんな時に、
もしそれが自分ではなく、
友だちや同僚なら?と考えてみます。

自分には厳しく「情けない…」と
自分を責め続けてしまう人でも、

友だちや同僚が同じ立場なら
見え方が違うでしょう。

「いや別にそんな大したこと
ないんじゃない?」とか

「今回対策できたから
次もう大丈夫だよ」とか

「確かにミスはあったけど、
その一つのミスだけでそんなに
『もう自分なんて』って
全否定するのはちょっと
極端じゃないかな?」とか

そんなふうに思うのではないでしょうか。

少なくとも
「そんなミスするなんて
あなた存在価値ないよね」なんて
絶対言わないし、
そもそも思わないでしょう。

また、友だちや同僚に対してであれば

「優しいお客さんで良かったよね」とか

「周りの人も助けてくれて、ありがたいね」とか
感謝が受け取れたりします。

自分がミスしたことばかり目が向いてると
視野が狭くなって

周りの人の優しさやフォローに
気づかないことがあります。

気付いていたとしても
感謝ではなく
「ご迷惑を掛けてしまって
申し訳ない」という罪悪感や

「自分ができないから情けない」
という自責になってしまったりします。

それだとフォローしてくれた周りの方や
お客様も別にいい気はしません。

自分ではなく、
友だちが同じ立場なら?と考えてみると…

自分のことはどうしても
主観的に考えてしまい、

能力やスキルと存在価値を
結びつけてしまう人でも

「他人だったら?」と考えると、
客観的に見られて

能力やスキルと存在価値を切り離して
考えられることが多いです。

その方が視野も広がり、
必要な対策も分かりますし、
感謝も受け取れて
成果も上がりやすいです。

ですから時々
「これもし他人だとしたら
どう感じるかな?」とイメージして

自分への接し方を
振り返ってみるといいでしょう。

例えば、自分が何かをした時に、
自分にとってはいつもやっていて
当たり前のことでも

「もし自分じゃなくて
後輩がいつもやっていたら
どう感じるかな?何て言うかな?」
と考えてみます。

後輩だったら、
「そのくらいやって当たり前」ではなく
「すごいね。継続してよく頑張ってるね」と
声かけてあげるかなって思うなら

自分に対しても
「そのくらい当たり前」と
スルーするのではなく
「継続してよく頑張ってるね。
エライエライ。」と
言ってあげればいいでしょう。

あるいは、お風呂掃除をした後に
「これ、家族がやってくれたとしたら
どう感じるかな?何て言うかな?」と
イメージしてみます。

家族に対して
「ありがとう。助かるわ」って言うなら、

自分にも
「ありがとう。みんな助かったね」と
言ってあげればいいでしょう。

また、
「今日調子が出ないな。
集中力もないし
ちょっと体調が悪いな…」という時に、

お友だちや同僚が同じ状況だったら
どう感じ、何と言うでしょうか。

友だちに対しては
「そんな日もあるよ。今日は早めに
帰ってゆっくり休んだら?
明日やればいいじゃん」と
言ってあげるなら

自分に対しても
「そんな日もあるよ。
今日これ以上頑張っても効率悪いから
今日は早く帰ってゆっくり休もう」と
言ってあげるといいでしょう。

そんなふうに他人にしてあげるように
自分にも接するようにすると
能力や成果と存在価値を切り離し、
客観的な対応ができます。

そして、自己肯定感も上がっていきます。

自分へパワハラしていませんか?

この話をすると時々、

「他人にはそう言えるけど、
私ってほんとぼんやりしてるので
気を抜いたらダメなんです。

頑張ってるねとか、ありがとうとか
自分は自分でいいよみたいに言ったら
本当にダメ人間になっちゃいます。」

なんてことをおっしゃる
超ハイパーストイックな人もいらっしゃいます。

そう思われる方は、
そもそも自己肯定感が低すぎます。

まず、そこに気づいた方がいいです。

例えば、自分の部下や後輩に対して

「この子はホントぼんやりしてるから
気を抜いたらダメなんです。
叱り続けないと
こいつ本当ダメ人間なんで」と言って

24時間ついてまわって
「なんであの時できなかったんだよ!」
とか言い続けたら…

とんでもないパワハラです。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

そんな指導をしても
メンタルやられるだけで
成果が出るわけがありません。
完全に逆効果です。

他人に対しては絶対にしない
失礼な言動とか物の見方、
あり得ない対応を自分に対して
いとも簡単にしてしまえることや、

さらには、そのことを
「自分にはこのぐらい必要なんです」と
平気で言ってしまう感覚が
かなりヤバいと、
そこは気づいた方がいいです。

一番身近なパートナーは自分自身

「みんな違ってみんないい」と言いながら

特定の一人だけを
「あなただけはダメ人間なので
このままではダメです」と言うのは
すごい矛盾です。

その特定の一人が自分自身の場合でも
それは同じことです。

ましてや自分というのは24時間365日
一生自分と一緒に居続ける
一番身近な大事なパートナーです。

その一番大事なパートナーを

「あなたはダメ出しし続けないと
やらない人だからね」と決めつけて

叱責し続ける人がそばにいて
その人が成長できるわけがないです。
幸せになれるわけがないです。

自分へのパワハラ行為をしている人は、
ぜひそこに気づいて

自分も他人にも同じように
公平に平等に扱うという
当然のことをしてあげましょう。

能力や成果と存在価値を
切り離して考えること。

そこから自己肯定が始まります。

ありのままの自分を認められる人は
ありのままの他人も認められます。

自己肯定とは
自分だけを認めることではなく、
人は誰でもありのままで価値があるんだと
認めることです。

そのマインドが
自己肯定にも他者肯定にも
つながっていきます。

自己肯定は幸せに成果を出すために
一番大切で根本的なスキルです。

自己肯定感を高めたい方は、
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