心理コンサルタントの常光です。

私はドラマが大好きです。
子どもの頃はテレビで、
最近ではNetflix、Hulu、
Amazon Videoなどの配信で
毎日いろんなドラマを見ています。

仕事でも人生について
聴かせていただくのが大好きですし、

子どもの頃からたくさんの
小説や物語を読んでワクワクや
ドキドキを味わってきました。

誰かの人生やストーリーに触れるのが
大好物なんだなぁと思います。

ドラマや小説って、
人の気持ちを理解したり、
人生を考えるのにも
とても役立つので、
趣味で見ているだけなのに、
気が付いたらセミナーネタに
なっていることもしばしばです。

趣味と実益を兼ねまくり(笑)

今日は、
そんなドラママニアな私が、
ドラマの名シーンから感じた
心理学トピックを
解説していきたいと思います。

医療ドラマに学ぶ心理学

ちょっと長くなりますが、
『グレイズアナトミー』という
シアトルの大病院で働く
外科医たちを描いたドラマから
私の一番好きなシーンを
ご紹介しましょう。

若き外科研修医の一人、
ステファニー・エドワーズは、
同期の医師たちの中でも
非常に真面目で優秀な女性。

責任感と向上心にあふれ、
難しいオペを担当したいと
積極的にぐいぐい行く
強いキャラクターです。

グレイズアナトミーは
手術や病気の治療シーンが多い
医療ドラマですが、

やはり病気やけがの話だけでは
ドラマとしてはマンネリに
なってくるのでしょう、

時々、「え?そんなことある?」と
ビックリするような事件や犯罪が
病院内で起こります。

その非現実感も、
ドラマの面白いところですね(^-^)

エドワーズも、
ある日そんな事件に巻き込まれます。

20代女性医師のあり得ない大活躍

病院に犯罪者がやってきて、
エドワーズはナイフで脅され、
たまたま居合わせた8歳の女の子と一緒に
閉じ込められてしまうのです。

通報を受けて警察が走り回る病院から、
火災を起こして逃げようとする犯人。

その犯人から女の子を守ろうと、
エドワーズは夢中で
犯人にアルコールを振りかけて
火だるまにします。

しかし、火だるまになった犯人が
もがき苦しみながら、
ガスボンベに近づいていき、
爆発と火災が起きます。

犯人は死にますが、
エドワーズと女の子も
爆発で吹き飛ばされ、
大けがを負ってしまうのです。

もう完全に
医療ドラマの枠を超えています。
ダイハード的な何かです(;^_^A

そんなハードな展開にも
エドワーズはひるみません。

全くムキムキではない、
20代の聡明な女性医師の設定なのですが、
ここから超人的な大活躍を見せます。

まず、爆発で重機の下敷きになり
負傷した女の子を、
医療器具が何もない中で、
持ち前のスキルと機転を利かせながら
助け出します。

そして、
女の子の足のけがを応急処置するとき、
こんなふうに声を掛けます。

「私は子どもの頃よく入院してたの。
いつも病院の先生たちに痛い事された。
すごくイヤだった。

そんなとき何したと思う?
手を握り締めた。思いきりギュッとね。
たまに爪が手に食い込んだ。
でもやらないよりマシ。
手の事だけを考えてたら他は気にならない。
それで大声で叫ぶの。
先生は困ってたけど私は気が楽になった。

いい?今から痛いことするよ。
だから力いっぱい手を握ってて。
叫びたいときは叫んで構わないから。」

女の子はギュッと手を握りしめて、
応急処置の痛みに耐えます。

無事、処置が完了し、
女の子は動けるようになります。

優秀な外科医の隠された過去

実はエドワーズには子どもの頃、
重篤な遺伝病で
長く入院生活を送っていた経験があります。

自分自身が重篤な病気を克服した
サバイバーであり、
大人になってからは外科医として、
患者さんを助ける側になったのです。

でも、普段はそのことを
「特別な目で見られたくないから」と、
自分から人に話すことはありません。
たまたま事情を知ることになった
ごく一部の人だけが知っている
隠された生い立ちなのです。

瀕死の重傷を負いながら
女の子を助けるエドワーズ

ドラマのストーリーに戻りましょう。

爆発後の火災で炎に取り囲まれた中を、
エドワーズは女の子を抱きかかえて、
自分も大やけどを負いながら脱出します。

その後も鍵が開かずに
また炎の中を戻ったり、
いろいろありすぎて割愛しますが、
やっと安全な屋上にたどり着きます。

しかし、炎からは逃れても
最初のけがの出血がひどく、
女の子は心停止してしまいます。

エドワーズは、
自分も瀕死の重傷ながら
必死に女の子の
心臓マッサージを続けるのです。

通りすがりの
他人の8歳児を助けるために、
あきらめずにやりきるエドワーズ、
かっこよすぎ!(T_T)

救助されたエドワーズの決断は…?

最終的には女の子もエドワーズも
無事救助されますが、
エドワーズは全身大やけどの重傷。

そのまま勤務先の病院に入院します。

治療を受けるエドワーズの元に、
指導医のウエーバー先生が来て
優しく声を掛けます。

指導医「気分は?」

エドワーズ「いいとは言えません。」

指導医「ひどい熱傷だ。
だが皆で君を支える。
復帰にも協力する。
オペに戻るには
時間がかかるだろうけど。」

エドワーズ「そのことなんですけど、
私はずっと病院で生きてきました。
子どもの頃からずっとです。
だからもっと
病院の外の世界も知らないと。

いろんな場所を旅してみたり、
自然の中を探索して、
おいしい空気を吸いたい。
胸いっぱいに
そんな空気を吸い込みたい。
おいしい空気をね。

モニターや血液のない場所。
滅菌ガウンもない。
人の命を救うことから離れ、
自分を救いたい。
自分の人生を生きたい。

先生は私の人生を
変えてくれました。
いろんな事を
私に教えてくれました。
過去を受け入れ、
進む道を見つける方法もね。
先生のお陰で見つけられました。」

指導医「つまり?」

エドワーズ「つまり私、辞めます(涙)」

指導医の先生は、
無言でエドワーズの頭を優しくなで、
エドワーズは痛み止めのモルヒネを
処方されて眠りにつきます。

先生が教えてくれた
「過去を受け入れ、
進む道を見つける方法」とは?

実はこの前のエピソードで、
エドワーズは手術中のミスから
子どもの患者さんを
亡くしてしまいます。

その時エドワーズは泣きながら
指導医のウエーバー先生に
助けを求めました。

ウエーバー先生は、
エドワーズを落ち着かせた後、
一緒に遺族のもとに付き添います。

そしてエドワーズに、
子どもを亡くしたばかりのご両親に
執刀医として経緯を
説明するという仕事を
最後までやらせたのです。

「先生が教えてくれた、
過去を受け入れ、
進む道を見つける方法」と
いうのはこのことです。

人の成長を支援する
ということの本質についても
深く考えさせられるエピソードです。

エドワーズのこれからは?

超人的大活躍を見せた
このエピソードを最後に、
エドワーズは病院を去ります。

ドラマファンとしては、
エドワーズがいなくなったのは
寂しいですが、

いろんな場所を旅して、
自然の中を探索して、
おいしい空気を吸って
自分の人生を生きているんだろうなぁと
勝手に妄想して
嬉しい気持ちにもなります。

子どもの頃は患者として
大人になってからは
外科医として、
ずっと病院で過ごしてきたエドワーズ。

とても強い人です。

子どものころは、
つらい治療に手を握り締めて
大声をあげながら耐え、

病を克服したら、
すぐに医学部に進み、
中でもハードな外科を選び、
病院で一番の医師でありたいと
努力を惜しみません。

犯罪に巻き込まれて
瀕死の重傷を負っても
通りすがりの8歳児を勇気づけ、
命がけで助け出します。

エドワーズがもうちょっと
弱くへこたれる人だったら、
病気が治ったら
「やっと好きなことして
遊べるー!
もう病院や我慢はコリゴリ!」と、

医学部などには行かずに
とっとと旅に出て
自然の中を探索して、
おいしい空気を
胸いっぱい吸いこんでいたことでしょう。

エドワーズは
強い人だからこそ
努力を続けられ、
大勢の人を助けられましたが、

一方で、「おいしい空気を
胸いっぱい吸い込みたい。
病院以外の世界を知りたい」という
自分の欲求に気付くまでに
何年もかかりました。

瀕死の重傷を負うことがなければ
そんなシンプルな自分の欲求にも
おそらく一生気付かなかったでしょう。

強い人が幸せになれるとは限らない

このエドワーズのように、
能力の高い人、強い人が、
その能力や強さゆえに、
他人の欲求を満たしたり、
他人を助けたりすることに
人生を費やしてしまい、
実は自分の人生を
生きられていないということは、
実生活でもよく目にします。

立派な人生を送ることと
幸せな人生を送ることは
別の尺度
なのです。

多くの人を救い、
人から称賛される
立派な生き方をすれば
自動的に幸せになれる
というわけではなく、

「理想を追求する」ということと、
「幸せを追求する」ということは
別の尺度と捉えて
それぞれ考えていかないと
両方手に入れることはできません。

両方を別物として
しっかり考えたうえで、
あわよくば
「自分の理想はこういうことで、
それが自分の幸せであり、
同時に他者貢献にもなっている」という
両者がつながる生き方を見つけられたら
それはとても素敵なことですね(^-^)

能力があるからと言って
やらなければならないことではない

ご自身の経験から
患者さんの気持ちも分かる、
優秀な外科医であるエドワーズですが、
だからと言って
「誰かを助けないといけない」
なんてことは全くありません。

「外科医として
誰かを助けなければ
病気の経験が無駄になる」
なんてことも全くありません。

自分の人生を生きればいいのです。

また、
多くの人を救えば
自動的に自分も幸せになれる
というわけでもありません。

他人を満たすことと
自分を満たすことは別のことです。

苦労して得たものの活かし方

エドワーズが子ども時代や
外科医としての経験から得たことは、
医学の知識だけではなく、
人生観や生き方・感じ方となって、
エドワーズを形作っています。

「病気の経験や医学の知識を
医師として活かさなければ
もったいない」という
表面的なものではなく、

エドワーズが何をして、
どう生きようと、
幼少期の経験や外科医としての経験は、
その人生に必ず活かされています。

エドワーズは火傷が回復したら
いろんな場所を旅し、
おいしい空気を吸うのでしょう。

その時エドワーズが感じる感動は、
エドワーズにしか
味わえないものです。

その感動を味わうことも
病気や困難を経験した
エドワーズだからこそ
体験できるギフトでしょう。

そのギフトを味わわずして
また次の困難を自ら求め、
困難を克服することが
いつの間にか手段ではなくて
目的となっているとしたら、
なんとももったいないことです。

せっかく苦労して作った料理を
全く食べずに
「さあ、次はどんな
難しい料理を作ろうか?」と、
作ってばかり。

それで「あー。お腹がすいた。
なんでこんなに作ってるのに
満たされないんだろう?」と
嘆いているようなものです。

何かができれば幸せではなく、
それをしっかり味わってこその
幸せですね。

自分を救うことで、
もっと多くの人も救える

エドワーズのこれから、
どんな人生を歩むのでしょうか。

ここからは完全なる私の妄想ですが、
いろんなところを旅して
おいしい空気を胸いっぱい吸って
自分の人生を救ったら、

またこの人は
何かに一生懸命努力して、
挑戦し続けるんだろうな、
そのスキルで誰かを助け、
そしてそれに喜びを
感じるんだろうなと思います。

また医師に戻るかもしれませんし、
戻らないかもしれません。

でも、子どもの頃の病を
手を握り締めて耐えたから
強くなれたのではなく、
もともと強い人で、
努力家の資質を持っているから
手を握り締めて
耐えられたのだと思います。

そして、
自分が病を経験したから、
同じ立場の人を救ったのではなく、

もともと誰かを救ったり、
誰かが幸せになるのを
見るのが好きだから、
医師になり、
自分が命を落としかけても
見ず知らずの8歳児も
助けたのでしょう。

自分の人生を生き始めても、
そんなエドワーズの資質は
全く変わることはないでしょう。

むしろ、
おいしい空気を胸いっぱい吸って、
さらにエネルギー満タンになったら、
もっとぐいぐいと
暑苦しいくらい努力して、
さらにたくさんの人を
救うんだろうなと思います。

またそんなエドワーズとして
どこかでまた
ゲスト出演してくれないかな?
(妄想 笑)

本当に好きなことをする
生き方を見つけるために

最近、
コロナによる社会の変化を受けて、
「本当に好きなことをする生き方に
転換したい」というご相談が
急激に増えています。

そのときに
「本当に好きなことを」と
言いながらも、

「これせっかくやってきたし、
活かさないともったいない」

「せっかくこんな環境にいるんだし
これを活かさないと」と、

結局今までの経験に縛られて、
無意識に選択肢を狭めてしまう方も
かなり多くいらっしゃいます。

「これからこんな人生にしたい!」
という望む生き方が先で、

それにたまたま
今までに経験してきたことや
勉強した資格が活かせるのであれば、
ものすごくうれしいことです。

ラッキー!v(^-^)v イエイ

そうではなくて、
今までの経験や能力が先で、
それを有効活用できるように、
無駄がないように…と
表面的に考えてしまうと、

「生きたい人生」ではなくて、
結局今までの延長線上の人生を
生きることになります。

能力の高い人、強い人ほど
その能力や不屈の精神により、
「せっかくこんな資格を取ったし」
「せっかくこんなことが
できるようになったし」
「せっかくここまで
続けてきたんだし」と

自他ともに手放すのが
もったいないよねと感じる
ポジションを得られているので

無意識にそれを
「やりたいこと」と捉えてしまい、
縛られてしまうことがあります。

エドワーズのように、
強い人、能力の高い人ほど
かえって自分の人生を生きるのが
難しくなることがある、

そして、そのことに
自他ともに気付きにくいという
パラドックスがあるのです。

本当にやりたい事なら
「もったいない」「せっかく」
なんて言わない

「もったいない」
「せっかく」
「別に嫌じゃないし」
そんな言葉が出てきたら要注意です。

本当にやりたい事なら
「もったいないからやっとこう」
「せっかくだから続けよう」
なんて言いません。

「別に嫌じゃないし」ということは
別に好きでもないということ
かもしれません。

本当に好きなことなら
わざわざ「別に嫌じゃない」なんて
回りくどい言い方はしませんから。

せっかく生き方を変えようと
チャレンジするのなら、
「二番目にやりたい人生」や
「まあ悪くない人生」ではなく、
「一番やりたい人生」を手に入れましょう!

「二番目にやりたい人生」に
チェンジするのも
「一番やりたい人生」に
チェンジするのも
労力は同じですから。

でも満足度は1億倍違いますよ!(^-^)

さて、ドラマオタクによる
ドラマで心理学解説。
いかがでしたか?

今回のエピソードは
『グレイズアナトミー』
シーズン13最終話24エピソードから
ご紹介しました。

本編をご覧になりたい方は
ググって配信サービスを
お申込み下さい。
(回し者ではありません笑)

エドワーズは主役ではありませんし、
第9シーズンより出演で、
このエピソードにたどり着くまでに
13シーズン(13年分!)という
壮大なドラマがありますが、
他のエピソードも面白いですよ。
(くどいようですが、
回し者ではありません笑)

ドラマを語るシリーズ、
もし好評だったらまた
いろんなドラマをご紹介しますね。

私も私の人生ドラマを、もっともっと面白くしていきたいな(^-^)

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